21日、東湖区滕王閣広場の核酸検査場で、聴覚障害者と手話で「南昌頑張れ」と表現する李煥秋さん(右)。(南昌=新華社記者/彭昭之)
【新華社南昌3月23日】中国江西省南昌市でこのほど、新型コロナウイルスの突発的な感染拡大が起き、社会各界が対策に取り組んでいる。東湖区滕王閣(とうおうかく)広場にある核酸検査場には、特殊教育学校の教師、李煥秋(り・かんしゅう)さんが特別なボランテイアとして働いている。李さんは検査場に設けられた障害者用の通路で3日間待機し、聴覚障害者を検査場まで案内した。検査の流れや注意事項を手話で伝え、検査を円滑に進める彼は「サイレントボランテイア」と呼ばれている。
李さんは「私自身も聴覚障害者。子供の頃から周りの人に助けられ成長してきた。今は他人が自分を必要としている。後に引く訳にはいかない」と語った。
取材も終わりに近づいたころ、核酸検査を無事終えた数人の聴覚障害者が、李さんの防護服の背中にペンで「ありがとう、頑張って」と書くのが見えた。