雲南省図書館の古書修復工房で古書の修復をする楊利群さん。(4月18日撮影、昆明=新華社記者/胡超)
【新華社昆明5月7日】今年64歳の楊利群(よう・りぐん)さんは中国雲南省古籍保護センターの古書修復専門家で、国家古籍保護センターが招聘した修復アドバイザーも務めている。楊さんは古書修復の名家の出身で、両親は雲南省図書館の古書修復師だった。十代から父親の下で古書画の修復や表装を学び、社会に出てからも母親と一緒に図書館の珍本や善本の修復に携わってきた。
雲南省は中国の少数民族に関する古書の宝庫で、さまざまな種類の古書が100万冊以上あるという。しかし長い間、大量の古書が散逸し、年月に蝕まれ、早急な修復が求められている。
楊さんは定年退職後も毎日、雲南省図書館の古書修復工房に通っている。より多くの人に修復技術を引き継いでもらい、できるだけ多くの貴重な古書を修復してほしいと願っている。楊さんは「古書の破損は民族文化の喪失であり、もしそうなると悔やんでも悔やみきれない」と語った。