4月19日、金陵刻経処の技術展示エリアで彫刻する王康さん。(南京=新華社記者/李博)
【新華社南京5月6日】中国江蘇省南京市に伝わる「金陵刻経印刷技法」の8代目伝承者、王康(おう・こう)さんは1992年生まれで、自身を「現代の刻字職人」と名乗っている。
150年以上の歴史を持つ金陵刻経処は、古代の経典、経版(経典の版木)の所蔵、経典の彫刻、印刷・流通を融合して一体化した場所で、「木版、印刷、装丁」を主とした手作業による伝統的な造本技術を現在も守り続けている。同処で働いて10年になる王さんは、これまでに古書20冊余り10万字近くの彫刻に携わってきた。2020年にはその卓越した技術により、同市の無形文化遺産の代表的伝承者に選ばれた。
王さんは今後は現代のメディアを効果的に活用することで、より多くの人に伝統文化や無形文化財の魅力を感じてもらいたいと語っている。