【新華社北京５月３１日】中国外交部の趙立堅（ちょう・りつけん）報道官は３０日の定例記者会見で、アジア太平洋地域の平和と安定、経済発展は大勢の赴くところ、人心の向かうところだと表明。この方向に反するやり方は支持を得られず、長続きすることもないと強調した。

   趙氏は記者から「マレーシアのマハティール元首相は第２７回国際交流会議『アジアの未来』で、インド太平洋経済枠組み（ＩＰＥＦ）は経済的枠組みではなく、中国を排除し、中国に対抗することを目的とした政治的枠組みであり、中国は他国の経済成長に貢献してきたのに排除されていると指摘した。経済発展に必要なのは衝突ではなく安定であり、米国が中国排除を一心に考え、南中国海に軍艦を派遣するのは不測の事態を招き、暴力や戦争を引き起こす可能性があり、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）諸国の経済発展にもマイナスになるとも述べ、米中間の対立の激化を避け、地域の安定を維持すべきだと主張したが、コメントはあるか」と聞かれ、次のように答えた。

   マハティール元首相はとても良いことを言った。彼の言葉は地域の大多数の国の思いを代弁しており、地域の国々の最大の懸念と最大の願いは何かということを明確に説明している。それは地域の平和と安定、そして経済発展であり、これこそが大勢の赴くところ、人心の向かうところだ。一方、米国はこの方向に反して自国の利益のために経済問題を政治化し、さらには他国・地域の全体的利益を損なっている。このようなやり方は支持を得られず、長続きすることもない。

   アジア太平洋地域の成功の鍵は、協力ウィンウィンであり、ゼロサムの対立ではない。中国は地域の国々と共に、真の多国間主義を実践し、開放型の地域経済を築き、素晴らしいアジア太平洋地域を建設していきたいと考えている。

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