4月30日、西蔵自治区シガツェ市のチョモランマベースキャンプで、観測気球を準備する研究者。(ラサ=新華社記者/孫非)
【新華社ラサ5月2日】中国の第2回青海チベット高原総合科学調査研究チームは4月28日、西蔵(シーザン)自治区のチョモランマ地区でこのほど開始したチョモランマ超高標高地区の総合科学調査「ピークミッション2022」に、五つの科学調査分隊から16の科学調査グループ、計270人余りの隊員が参加したと明らかにした。
ピークミッション2022は、青海チベット高原総合科学調査活動が2017年に始動して以降、関連する学科、参加者が最も多く、採用する機器・設備が最も先進的な総合的科学調査。チョモランマ地区の環境変動に焦点を合わせ、大気や水、生態系、地表プロセスなどの面で包括的な調査を実施する。研究者は先進的な技術と方法、手段を活用し、西風と季節風の相乗効果▽「アジアの給水塔」と呼ばれるヒマラヤ・青海チベット高原地区の変化▽生態系と生物多様性▽人の活動-などを巡り、重要な科学問題を研究する。
今回の調査の重要任務の一つに、標高5200~8800メートル地点での気象観測所建設がある。全部で8カ所建設し、うち7千メートル以上には4カ所設置する。8800メートル地点の気象観測所は、世界で標高が最も高い自動気象観測所になる。
チョモランマ地区の大気環境、雪氷圏変動を把握するためのデータも取得する。極端な環境下での生態文明建設を科学技術からサポートするとともに、地球温暖化が進む中でのチョモランマ超高標高地区の環境変化の法則を明らかにし、チョモランマの自然保護に向けた革新的科学プランを提案する。