【新華社クアラルンプール1月10日】マレーシア太平洋研究センターの胡逸山(オー・エイ・スン)首席顧問はこのほど、クアラルンプールで新華社の単独取材を受け、地域的な包括的経済連携(RCEP)の発効と実施は自由貿易と多国間主義の勝利だと指摘。RCEPは今後、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国により広大な市場をもたらし、地域の協力・ウィンウィンと包容的発展をさらに促進するとの見方を示した。
胡氏は、RCEPは世界最大の自由貿易圏であり、今後は世界の自由貿易の発展をリードしていくと指摘した。
また、新型コロナウイルス感染症の流行沈静化後、RCEPも人的交流を推進し、観光業の発展を促す力になるよう希望していると表明。東南アジアのビジネス関係者が中国市場をさらに開拓し、中国の盛んな発展に追いつくことができるよう期待していると述べた。
さらに、中国がこの数年間、自由貿易の発展を促進するために多くの積極的な措置を講じてきたことを取り上げ、東南アジア諸国が巨大で成熟した中国市場の開拓を望んでいることを指摘した。
その上で胡氏は、RCEPが「一帯一路」構想と共に地域サプライチェーンの一体化、共通規格とインフラの整備を促進し、商品、サービス、科学技術の地域内での流動を推進すると予測。また、より規模の大きな自由貿易圏が東南アジア発展途上国の経済発展を後押しするとの見方を示した。
RCEPの実施が直面する課題については、東南アジアの多くの企業がまだRCEPの規則を十分に理解していないことを指摘、各国は関連の研修により力を入れ、各業界の企業がRCEPのメリットをより受けられるようにすべきだとの考えを示した。
RCEPに先立ち、ASEANは中国、日本、韓国などの国と多くの「10プラス1」自由貿易協定を結んでいた。胡氏は、RCEPが地域自由貿易協定のアップグレード版だとの位置付けを示し、今後の発展で実り多い成果を収めれば、RCEPはアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構築の土台となり、世界の自由貿易の発展をさらに促進するだろうと述べた。
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