故郷に戻り絞り染め工房開業、無形文化遺産を継承 重慶市
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故郷に戻り絞り染め工房開業、無形文化遺産を継承 重慶市

新華社 | 2023-11-01 15:06:27

   竹賢郷下荘村で絞り染め製品を見せる袁さん。(10月10日撮影、重慶=新華社記者/黄偉)

   【新華社重慶11月1日】中国重慶市巫山(ふざん)県竹賢郷下荘村の袁孝鑫(えん・こうきん)さん(31)は大学卒業後しばらく重慶市内で働いていたが、昨年初めに故郷の下荘村に戻り、植物染料を使った絞り染め工房「下荘布谷」を設立した。

  袁さんは「昔から絞り染め製品を作るのが好きで、上の世代からかつては村にも染色工房があったと聞いた。最初はインターネットで絞り染めの知識や技術を収集した。絞ったり染めたりするのは簡単だと思っていたが、深く関わるにつれて工程の複雑さを知った」と語る。

  絞り染めは、布地を糸などで縛り一部を染め残す中国民間の伝統的な染色技法の一つ。染色よりも縛る方が重要な作業で、その技法は数十種類に及ぶ。袁さんは縛る練習を繰り返して技術を向上させ、昨年末に同県の第6次県級無形文化遺産の代表的伝承者に選ばれた。

  下荘村は現在、インフラの整備が進んでおり、観光客も増加傾向にある。並行して「下荘布谷」の製品の売れ行きも伸び、観光シーズンには1カ月の売上高が1万元(1元=約21円)以上に達した。

  袁さんは製品のラインナップを増やすため、染料やデザインに大胆に手を入れ、多彩な色とデザインを生み出した。工房では観光客自らが絞り染め工芸品を制作し、無形文化遺産の魅力を体感することもできる

  袁さんは今後について、故郷で絞り染め産業を精力的に発展させ、無形文化遺産を継承していきたいと語った。(記者/黄偉)

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