【新華社ウェリントン4月9日】ニュージーランド(NZ)のダミアン・オコナー貿易・輸出振興相は7日、同国と中国の自由貿易協定(FTA)アップグレード議定書が同日発効したことについて、NZの経済回復にさらに原動力を提供すると評価した。
オコナ氏は政府声明で、議定書発効後、中国がNZから輸出された木材・紙製品12税目の関税を順次撤廃することで、NZの林業製品の対中輸出に実益をもたらすと表明。「生鮮貨物の簡易通関」という条項が生鮮食品の腐敗劣化によるロスを減らすのに役立ち、NZの海産物輸出に大きな好材料になると述べ、乳製品の対中輸出も2024年に関税ゼロが適用されることを明らかにした。
中国の王小竜(おう・しょうりゅう)駐NZ大使は、両国が今年、国交樹立50周年を迎えたことで、関係発展の重要な一里塚になったと指摘。中国NZ自由貿易区の建設が両国の全面的戦略パートナーシップの重要な内容となり、FTAのアップグレードが両国関係に再び「力を添える」と語った。
王氏はさらに、NZの経済繁栄を促進し、雇用市場の強じん性を維持する上でも、FTAが重要な役割を果たすとし、市場開放をさらに拡大するという議定書の内容が両国の貿易・商業モデルの新たなトレンドを反映していると述べた。
中国はNZにとって最大の貿易相手国で、21年の対中モノ輸出額は200億NZドル(1NZドル=約85円)を超え、08年以降は世界向け貨物輸出額の年平均3%増を大きく上回る年平均17%増を維持している。
中国とNZのFTAは08年4月7日に調印され、同年10月1日に発効した。アップグレード交渉は16年11月に始まり、21年1月26日に議定書が結ばれた。
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