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9千年前の祭祀遺跡 ヨルダンで発見

新華社 | 2022-02-26 13:27:44 | 編集: 淡氷氷

22日、ヨルダンの首都アンマンで公開された祭祀場遺跡出土の石碑。(アンマン=新華社配信)

   【新華社アンマン2月26日】ヨルダン観光・遺跡省は22日、同国南東部の砂漠地帯で昨年発掘した祭祀(さいし)場の遺跡の年代が、約9千年前の新石器時代にまでさかのぼると発表した。

   遺跡はフランスとヨルダンの共同プロジェクトチームが発見した。二つの石碑が見つかり、高さ1・12メートルの方には、人物イメージや「砂漠の凧(たこ)」と呼ばれる狩猟のわなの図案が刻まれ、高さ約70センチの方には精細な人物像が彫られていた。石碑の裏からは海洋生物の化石150点近くが発見され、多くは特定の方向に丹念に並べられていた。他にも奇妙な形の天然石、動物像や火打ち石などの人工物が見つかり、これらは石の祭壇とともに小さな砂漠の凧の模型の中に置かれていた。

   砂漠の凧は、ガゼルなどの野生働物を狩るために使われた大型のわなで、通常は数キロにわたる2本またはそれ以上の石壁で構成され、空から見ると凧のように見えることからその名が付いた。かつては西アジアや中央アジアの一部で広く使われていた。

   同省によると、今回祭祀場が見つかった砂漠では2013年にも同時期の砂漠の凧が発見され、近くでは人の定住地も見つかっている。定住地の人々は砂漠の凧を使ったガゼルの大規模な狩猟で生計を立てており、今回の祭祀場もうち一つの定住地の範囲に含まれている。

   共同考古学プロジェクトの主任を務めるヨルダンの考古学者、ワイル・アブ・アジザ氏は取材に対し、祭祀場は保存状態が比較的良く、世界でも独特の価値を持つと指摘。新石器時代の複雑な儀式を研究する上で重要な参考資料になるとの考えを示した。関連する研究作業は現在も続けられているという。

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