【新華社北京2月24日】北京冬季五輪は20日、17日間の日程を終え閉幕した。日本は18個のメダルを獲得し、冬季五輪で過去最高の成績を残した。メダル獲得の喜びに加え、開会式と閉会式の演出も日本の人々に深い印象を残した。
「91の国と地域からアスリートが集まる平和の祭典を通じ、(中国は)人類運命共同体の友情の尊さを伝えることに成功した」。こう語るのは開閉会式の両方を会場で観た馬場公彦さん。かつて岩波書店で編集長を務め、今は北京大学で外国人教師として教鞭を取る。同僚の外国人教師らと一緒に会場に招待された。馬場さんは「長い人生の中で、歴史が動く瞬間に立ち会えた機会だった」と開閉会式を振り返る。ただ、開閉会式の演出そのものは「控えめで奥ゆかしいものだった」とし、国籍や民族を超えた人の温かさを感じる満ち足りた気分に浸ることができたと語った。特にギリシャ語でオリンピック賛歌を歌った小学生には、ういういしさと純真さに心を打たれたという。
今回の冬季五輪は日本国内でも一定の評価を得たようだ。「Yahoo!ニュース」が調査した「北京冬季五輪の満足度」では、10点満点で10点と答えた人が23日時点で3割を超え、5点以上は6割超を占めた。
フィギュアスケートの羽生結弦選手は今大会で3連覇を果たせなかったが、演技で見せた自らを超越しようとする精神力が中日両国の観衆を魅了した。馬場さんは、羽生選手の素直で謙虚な人柄が国境を超えてファンを惹きつけているとし「中国の観戦者は勝ち負けだけではないアスリートの価値を理解している。アスリートの努力の過程や競技の舞台裏を理解しようする姿勢こそスポーツマンシップといえる」と語った。
スノーボードで金メダル(ビッグエア)と銀メダル(スロープスタイル)を獲得した中国の蘇翊鳴(そ・よくめい)選手を指導したのが日本人の佐藤康弘さんだったことは、中国でも話題になったが、馬場さんも金メダルを獲った際に師弟が喜びを分かち合う姿に感動したという。蘇選手のような技量だけでなく人格にも優れた選手の登場は、日本の観衆に「中国のスポーツマンシップの高さを示した」と述べ「日本人の中国選手に対する好感度も向上したのではないか」との見方を示した。
厳しい寒さの中で熱心に働くボランティアの若者たちにも感銘を受けたという。若者たちの希望に満ちた表情からも「チーム中国」の一体感と強靭(きょうじん)なソフトパワーが伝わったとし「1万8千人に上るボランティアの若者は、五輪での貴重な経験を通じ、国際交流の重要さと相互理解の大切さを学んだことだろう。これから中国社会を担う新たな世代に期待したい」と語った。(記者/梁晨)
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