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三門峡市で戦国初期の古墓群を発見 河南省

新華社 | 2022-01-04 16:36:56 | 編集: 李卓璠

   【新華社鄭州1月4日】中国河南省の三門峡市文物考古研究所は、このほど実施した公共事業に伴う考古学調査で、戦国時代初期の古墓群を発見したと発表した。墓は260基余りに上り、大量の副葬品が出土した。

   同研究所業務室主任で今回の発掘現場の責任者を務めた燕飛(えん・ひ)氏は「これらの戦国時代の墓は規則正しく並んでいた」と説明した。

   発掘チームはこれまでに100基近くの墓を発掘した。すべて長方形の竪穴土坑墓で、主に北と東を向いており、ほぼすべてで葬具を用いていた。

   すでに発掘された墓の中で格式が最も高かったのは「五鼎墓」で、被葬者は女性だった。埋葬方式は、椁(ひつぎを納める外箱)に2重のひつぎを納めた「一椁重棺」で、副葬品は銅鼎5点と銅盤(銅のたらい)、銅匜(どうい、銅の水差し)、銅舟(酒器)、玉珠(玉のビーズ)、瑪瑙串飾(メノウビーズの装飾品)、貝殻などが出土した。

   現在発掘中の墓も一椁重棺で埋葬者は男性。鼎や鬲(れき)などの礼器、車軎(しゃえい、車軸の先端部分)や車轄(しゃかつ、車輪を軸にとめつけるくさび)などの車馬器、戈(か)は戟(げき)などの兵器、編鐘(へんしょう)などの楽器を含む大量の青銅器が出土し、玉石器や骨器なども見つかった。

   編鐘はいずれも鈕鐘(釣り鐘)で9点出土した。ほかにも石編磬(へんけい、石板型の打楽器)が10点見つかった。

   燕氏は「副葬品から判断すると、被葬者の身分は比較的高く、士大夫に属していた。地域の管理者の1人だった可能性もある」との見方を示した。

   専門家によると、鼎や豆、壺、盤、匜、舟、鬲などの副葬品は戦国時代初期の中原文化の様式だという。

   発掘現場では墓のほか、車馬坑も4カ所発見された。それぞれに馬が2頭ずつ埋葬されていたが、馬車があるかはさらに発掘を進める必要があるという。

   史料の記載によると、三門峡市一帯は戦国時代に魏国や秦国、韓国が代わる代わる占領した。今回の墓地は魏初期の公共墓地とみられる。

   同研究所の鄭立超(てい・りつちょう)所長は「今回の墓地の発見は、河南省西部の先秦時代の歴史文化の様相の研究、当時の人々の物質生活資料の探求、戦国初期の墓地の分布と魏秦韓3国の勢力変化などの理解を進める上で重要な考古学資料になる」と述べた。

   同墓地では、現在も発掘と整理作業が進められている。

 

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