【新華社北京11月5日】中国国家食糧・物資備蓄局食糧備蓄司の秦玉雲(しん・ぎょくうん)司長は3日、秋に収穫される食糧の買付や供給確保・市場安定化の状況について説明し、現在の中国の食糧在庫について十分確保できていると明らかにした。小麦とコメの在庫が増え続けており、「基本的な穀物の自給と、絶対的な食糧安全」が確保されている。
秦氏は、食糧の生産や備蓄、在庫、貿易などの状況から、国内食糧市場の供給は完全に保障されていると説明。今年の食糧豊作が確定し、収穫量が7年連続で6500億キロ以上を維持しており、国内食糧市場の供給のしっかりした基盤になっていると述べた。その上で、現在、コメ生産拠点となっている5省・自治区が最低買付価格制度を始めたことは、コメ供給の緩和を物語っていると指摘。これまでに主産地の各種食糧企業によるインディカ米の中生・晩生買い付け量が約150億キロとなり、うち最低買付価格によるものが7千万キロだったと明らかにした。
中国の食糧在庫は過去と比べて高水準にあり、特に小麦とコメの割合が70%を超えている。毎年豊作が続き、小麦の在庫が増え続けているため、現在、1年半分の消費需要を満たすことができる。
秦氏はまた、中国が食糧供給保障能力を常に強化し、年間を通じて国家食糧取引プラットフォームで備蓄食糧を放出しており、取引ルールを充実させ、今年、累計3400万トンの取引を成立させ、市場供給を保障したと説明。中国の食糧・食用油加工能力も高く、1日当たりコメ150万トン、小麦80万トンとなり、1人分の食糧消費量を1日0・5キロとで計算すれば、1日に加工される量が全国民の2日間の消費分に相当すると述べた。さらに、中国が緊急時の保障能力を著しく高めており、食糧緊急加工企業が5500社以上、36の大中都市や市場が変動しやすい地域の食糧・食用油在庫量が20日分以上となっていることを明らかにした。
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