中国の調査隊、チョ・オユーの登頂に成功

中国の調査隊、チョ・オユーの登頂に成功

新華社 | 2023-10-02 11:33:35

   1日、登頂中の科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

   【新華社ラサ10月2日】中国科学調査隊の18人が1日、世界第6位の高峰チョ・オユー(8201メートル)の登頂に成功した。中国の調査隊がチョモランマを除く標高8千メートル以上の山に登頂したのは初めてで、超高標高自動気象観測所の設置、山頂の氷雪厚の測定、氷床コアや氷雪試料の採取などを実施した。

   第2次青蔵高原総合科学調査研究隊チョ・オユー科学調査の現場総指揮を務める安宝晟(あん・ほうせい)氏は、科学調査支隊4支隊、科学調査隊12隊、保障支援隊1隊の計120人余りが今回の調査に参加したと説明。「アジアの給水塔」と呼ばれる青蔵高原の変化、生態系と炭素循環、人類活動と生存環境の安全、鉱物資源と地質環境などの重要な科学問題について研究調査を実施し、超高標高域の変化や極端な過程と変化が青蔵高原の生態環境に及ぼす影響を明らかにすると述べた。

   チョ・オユーはヒマラヤ山脈の中央部の中国・ネパール国境に位置する。東約30キロには世界最高峰のチョモランマがあり、年間を通じて雪に覆われ、気候はチョモランマと似ている。

   中国科学院院士(アカデミー会員)で第2次青蔵高原総合科学調査研究隊の隊長を務める姚檀棟(よう・だんとう)氏によると、チョ・オユー地区は偏西風と季節風の相乗効果がチョモランマ地区よりも激しい。チョ・オユーは8千メートル峰の中で氷雪が最も厚く、超高標高域における気候変動の記録が最も多く残されている。北側のガブラ氷河は、氷河の後退が氷縁生態系の構造や機能、炭素源と炭素吸収源のプロセスに与える影響を研究する上で最適な場所、超高標高域における人間の健康状態を調査する上で理想的な場所であり、チョ・オユーの超高標高域総合調査研究は科学的に重要な意義を持つ。

   姚氏は、チョ・オユーの科学調査はチョモランマの科学調査に基づき実施された超高標高域での学際的な総合調査活動であり、中国が超高標高域調査を行う体系的能力を既に備え、科学調査登山が常態的な段階に入ったことを示していると語った。

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1日、登頂中の科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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1日、レーダー厚さ計を使い、チョ・オユー山頂の雪氷厚を測定する科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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1日、登頂中の科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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1日、レーダー厚さ計を使い、チョ・オユー山頂の雪氷厚を測定する科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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1日、自動気象観測所を設置する科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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   1日、標高約4950メートル地点のチョ・オユー科学調査ベースキャンプで、山頂に設置された自動気象観測所から受信した観測データを読み上げる科学調査隊の趙華標(ちょう・かひょう)隊員(テーブル着席左列手前から3人目)。(ラサ=新華社記者/晋美多吉)

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1日、自動気象観測所を設置する科学調査隊員。(ラサ=新華社配信)

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   1日、標高約4950メートル地点のチョ・オユー科学調査ベースキャンプで、山頂での調査終了を発表する第2次青蔵高原総合科学調査研究隊チョ・オユー峰科学調査の安宝晟(あん・ほうせい)現場総指揮(奥テーブル着席左列手前)。(ラサ=新華社記者/晋美多吉)

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