【新華社ブラジリア６月１７日】中国はまもなく、２０２２年の新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）首脳会議を主催する。今年のＢＲＩＣＳ協力のテーマは「質の高いパートナーシップの構築、世界発展の新時代の共創」となっている。ブラジル経済学者のロニー・リンス氏はこのほど、新華社の独占インタビューに応じ、質の高い発展がＢＲＩＣＳ諸国にとって極めて重要であり、ＢＲＩＣＳ諸国の協力の質を高め、ポストコロナ時代の世界経済の回復と発展を後押しする上で重大な意義を持つとの見方を示した。

   国際環境は現在、日増しに複雑になっている。リンス氏は「国家戦略の構築は他のいかなる国や地域にも依存してはならない」とし、ＢＲＩＣＳ諸国が質の高い協力へと突き進み、全面的な協力を通じて技術の自給自足を早急に実現することが極めて重要だと述べた。

   ブラジル中国問題研究センター所長のリンス氏は、長い間、中国経済を注視しているが、中国における幹細胞や第５世代移動通信システム（５Ｇ）などの技術の進歩が、まさに質の高い発展を具体的に表していると評価した。

   地政学的変動や冷戦思考、一国主義が世界の発展を脅かし続ける中、多国間主義を実践するＢＲＩＣＳの協力メカニズムには、多くの新興国が期待を寄せている。リンス氏は、多国間主義がＢＲＩＣＳ内で前向きな成果を収めたことは、他国に大きな影響を与えると考えている。

   ＢＲＩＣＳ諸国がいかに団結して新型コロナウイルス感染症と闘い、経済回復を促進し、国連の持続可能な開発のための２０３０アジェンダの目標達成を加速させる点でより大きな役割を発揮するかについて、リンス氏は「２０３０アジェンダは非常に重要な意義を持っており、アジェンダに対するＢＲＩＣＳ諸国の役割が十分発揮されれば、より多くの国がそこに加わる原動力も大きくなる」と強調した。

   リンス氏はまた、ＢＲＩＣＳ諸国は世界で重要な影響力を持っており、「われわれはイノベーションとデジタル経済を今後数年の主要成長分野と見ている。これは世界経済に影響を与え、貧困撲滅と社会の不平等軽減に役立つ」と述べた。

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