【新華社北京5月31日】中国外交部の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は30日の定例記者会見で、米政府高官が国連人権高等弁務官の中国訪問を巡り、中国が訪問を「制限し、操作している」と主張したことに対し、今回の訪問を操作したいと考えているのは米国の方だと表明した。米国は人権状況にまったく関心がなく、人権を名目に中国を絶えず中傷し、抑え込もうとしているだけだと述べた。
趙氏は、記者から「ブリンケン米国務長官はこのほど出した声明で、中国政府がバチェレ国連人権高等弁務官の訪中に対して条件を設け、訪問を制限し、操作しているとし、強い関心を示したが、コメントはあるか」と聞かれ、次のように答えた。
バチェレ国連人権高等弁務官は中国政府の招きに応じ、23日から28日まで中国を訪問した。これは理解増進の旅、協力強化の旅、問題を根本から解決する旅だった。バチェレ氏は訪問期間中、広東省広州市と新疆ウイグル自治区を訪問し、会談や座談、交流、実地訪問など各種方式を通じて、中国の人権発展の道に対する理解と賛同を全面的に深め、社会が安全で安定し、発展が持続的に進み、人民が安穏に暮らす真実の新疆を肌で感じた。
事実と真相の前では、新疆に関するすべてのうそとデマは自滅する。ただ、いつの世にも「寝たふり」をする者はおり、どんなにつついても目を覚まそうとしない。米国は新疆の事実の真相を見て見ぬふり、聞いて聞かぬふりをし、すでに暴かれた無数のうそとデマ、旧態依然の主張を持ち出し、中国を中傷、攻撃している。おかしなことに、彼らはまた新たなうそをでっち上げ、中国が今回の訪問を制限し、操作していると主張している。
バチェレ氏の中国滞在中のスケジュールは、すべて同氏の希望に基づき、双方が十分に協議して実施したものだ。バチェレ氏も記者会見で、中国訪問期間中は監督を受けない広範な交流を行ったと述べている。どこが制限、どこが操縦だったのか。
実際のところ、今回の訪問を操作しようとしているのは米国の方だ。最初にバチェレ氏の訪中を強く求めたのは米国であり、バチェレ氏の訪中にさまざまな条件を設けたのも米国であり、今またバチェレ氏の訪問を攻撃、中傷しているのも米国だ。米国は人権状況にまったく関心がなく、人権を名目に中国を絶えず中傷し、抑え込もうとしているだけだ。人々は米国の虚構と政治的思惑をとっくに見抜いている。
米国自身の人権状況は「裸の王様」のようだ。テキサス州の学校でこのほど起きた悪質な銃撃事件には特に心を痛める。少年児童を含む一般市民の生命権でさえ保障を得るのは難しい。米国は2001年以降、「対テロ」を名目に約80カ国で戦争または軍事行動を起こし、結果として民間人30万人を含む80万人以上が死亡した。米国は世界各地にグアンタナモのような秘密収容所を設置し、裁判なしに人々を長期間拘束し、拷問や虐待を加えている。アメリカ国内の人種主義は根強く、アフリカ系やアジア系などの少数の民族が体系的な人種差別に直面している。例を挙げればきりがない。
米国は、自国の深刻な人権侵害問題に対し見て見ぬふりをしているのに、何の資格があって他国の陰口を言い、むやみに干渉するのか。われわれは人権高等弁務官事務所に対し、米国に存在する人権問題を調査し、報告書を提出するよう求める。
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