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米国はウクライナの生物学研究所を公開せよ 中国外交部

新華社 | 2022-03-16 15:27:50 | 編集: 陳辰

   【新華社北京3月16日】中国外交部の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は15日、中国は米国に対し、ウクライナ国内の生物学研究所を国際的な専門家による独立調査のために開放し、「生物兵器禁止条約」の査察メカニズムに単独で反対するのをやめるよう呼び掛けた。

   趙報道官は同日の定例記者会見で関連の質問に答え、次のように述べた。

   2005年に米国防総省とウクライナが締結した協定によると、米国防総省の代表はウクライナ領内の施設における関連活動全てに参加する権利を有し、一方ウクライナは米国の指定する「センシティブな情報」の開示を許されていない。また、21年末に「生物兵器禁止条約」締約国会議に提出された米国の文書によると、米国がウクライナに研究所など協力施設26カ所を有している。

   しかし、米国防総省はこのほど、米国とウクライナの協力研究所が46カ所であると発表している。これは矛盾ではないだろうか。中国は、米国防総省の代表がウクライナの施設で活動に参加する権利を持っていること、ウクライナは領内全ての危険な病原体を協力研究所に保存しなければならないこと、米国防総省が求める危険な病原体を引き渡さなければならないこと、ウクライナは米国の許可なしに米国の指定する「センシティブな情報」など重要な内容を公開してはならないこと、米国が先ごろ発表したいわゆる声明文でこれらの内容が明確にされていないことに注目している。

   これで説得力があるだろうか。これでは、米国が研究所に人を送り込んでいるのか、具体的にいかなる範囲の活動をしているのか、米国はウクライナにどれだけの協力施設を保有しているのか、疑問を抱かざるを得ない。

   最近公開された情報によると、ウクライナ領内にあるこれらの研究所は、米国防総省の命令で運営されており、米国はこれら研究所の活動に既に2億ドル(1ドル=約118円)以上を投じている。ロシアは最近、米国のウクライナにある生物学研究所での研究計画の一部を明らかにしており、渡り鳥を使って鳥類のウイルスを感染させるUP-4計画、コウモリを使ってヒトを病気にする病原体を運ばせるR-781計画、クリミア-コンゴ出血熱とハンタウイルスを研究するUP-8計画などが含まれる。ロシアが明らかにしたこれらの証拠は、米国が渡り鳥とウイルス感染の関係を実験することで、化学・生物兵器を拡散する手段を獲得しようという考えを示している。またこれらの証拠は、米国や西側諸国がウクライナから計画的に生物サンプルを収集・移送し、特定の民族を狙った生物学的研究を行っていた可能性を示している。

   ロシアが開示を続けるこれらの証拠を前に、米国はその場しのぎに「フェイクニュースだ」としか言わないが、そのような言葉にどうして説得力があるだろうか。米国が潔白を証明したいなら、責任ある態度に基づき、生物学的軍事活動の全容を明らかにすべきだ。

   中国は、国連や「生物兵器禁止条約」などの枠組みの下に、国際社会が共同でロシアが公表した文書の評価を行うことを歓迎する。われわれは米国に対し、これらの生物学研究所を国際的な専門家による独立調査のために開放し、「生物兵器禁止条約」査察メカニズムに単独で反対するのをやめるよう呼び掛ける。

   

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