湖南省長沙市を出発するドイツ・デュイスブルク行きの中欧班列(中国-欧州間の国際定期貨物列車)の1番列車。(資料写真、長沙=新華社配信/黄勇華)
【新華社北京3月11日】国際情勢が複雑かつ不安定な中、中国でこのほど開かれた「両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」の外交部長記者会見は、国内外の世論の注目を集めた。中国国際問題研究院欧州研究所の崔洪健(さい・こうけん)所長は、新華社傘下のネットメディア「新華網(しんかもう)」の取材に対し、今回の記者会見が発した重要なシグナルについて解説した。
王毅(おう・き)国務委員兼外交部長が会見で語った中欧関係についての崔氏の解説は次の通り。
王毅氏は、中欧関係には独自の発展法則とウィンウィン協力の一面があり、第三者の影響を受けないと強調した。中欧関係は昨年から今年にかけ、たびたび外部要素による干渉を受けてきた。例えばバイデン米大統領は昨年の政権発足後、欧州を意図的に引き込み、欧米が手を組み中国に対抗する局面を作り出そうとした。
確かに欧州の一部の国、あるいは一部の個人は、こうした誘惑の下でいくつかの役割を演じた。しかし、中国と欧州の基盤は厚かった。基盤になったのは、過去40年余りにわたり維持し続けた協力と交流だった。8千億ドル(1ドル=約115円)を超える二国・地域間貿易は、双方の経済と人々に確かな利益をもたらした。さらに挙げれば、中欧間には多くの安定した共通認識があった。例えば多国間主義は、中欧間で言及されていることが最も多く、協力も最も多い分野だ。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大やロシア・ウクライナ紛争が中欧関係に複雑な要素をもたらすことがあっても、これらの基盤がある限り、双方の関係の強靭(きょうじん)性は十分であり、ファンダメンタルズはしっかりしているといえる。今回の王毅氏の会見からも、中国が中欧関係の未来に大きな自信を持っていることが分かる。
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