18日、湟水流域で行われた合同考古学調査。(西寧=新華社配信)
【新華社西寧6月25日】中国青海省文物考古研究所によると、同省と甘粛省の文化財研究部門が計画した「湟水(こうすい)流域合同考古学調査」がこのほど始まった。考古学専門家によると、湟水流域で体系的な考古学調査を実施することは、蘭州-西寧都市群の先史時代における文化の様相をより明らかにし、先史時代遺跡の計画的保護と開発利用の促進に重要な意味を持つ。
黄河支流の湟水は、西から東に向かって流れ、青海省の海北チベット族自治州、西寧市、海東市、甘粛省の蘭州市紅古区、臨夏回族自治州永靖県などを経て、蘭州市西固区で黄河の八盤峡ダムに流入する。湟水流域は、黄河と湟水によってできた肥沃な三角地帯「河湟谷地」の重要な一部で、黄河流域で最も早く人類の活動が始まった地域の一つとされる。また、黄河文明が青海チベット高原の奥地に伝わった重要ルートでもあり、「シルクロード経済ベルト」の重要な結節点にもなっている。
今回の調査は期間が2年で、両省の文物考古研究所から調査隊員15人が参加。主に先史時代と青銅時代の遺跡を調査する。流域には新石器時代の仰韶文化や馬家窯文化、青銅時代の斉家文化、辛店文化、卡約文化など先史時代の文化遺跡が豊富に存在するとみられている。(記者/白瑪央措)