浅草寺・二天門前にオープンしたInsta360の日本初となる直営店。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)
【新華社東京11月2日】東京の浅草寺そばにある「Insta360(インスタサンロクマル)」の日本初の直営店前には朝から開店を待つ多くの人の姿があった。8月上旬のオープン以来、すっかり日常となっている光景だ。
店内に並ぶのは360度カメラやアクションカメラなど高価格帯の製品が中心で、撮影や編集の体験コーナーも用意されている。
Insta360浅草本店の正面入り口。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)
360度カメラはアウトドアスポーツで活躍する。Insta360に10年前から注目しているというプロスノーボーダーの菅谷佑之介さんは記者に対し、使いやすさと多様なアングル、豊富なテンプレートの3点をこのブランドの大きな特徴として挙げ「Insta360のパノラマ撮影では第三者の視点で自分を撮影できるだけでなく、さまざまな角度から同時に記録できるので、撮影後の編集や制作の段階で表現の幅が大きく広がる」と話した。
Insta360の製品を眺める客。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)
ユーザーの梅沢愛さんは外観に引かれてInsta360のジンバルカメラを購入し、実際に使ってみて機能性の高さに感心したと語る。以前は撮影した素材を全て手作業で編集していたため時間と手間がかかっていたが、今ではカメラをアプリに接続し、素材を取り込んで長さを設定するだけで、内蔵された人工知能(AI)が見栄えの良い場面を自動的に選び、ワンタップで交流サイト(SNS)に投稿できる。
カメラのレビューサイト「デジカメ Watch」や映像制作者向けの情報サイト「PRONEWS」は、Insta360の直営店オープン当日に開店5時間前から行列ができたと詳細に報じていた。日本最大級の価格比較サイト「価格.com」でも専用ページを開設し、製品のレビューや価格を掲載した。
Insta360浅草本店内に立つ梅沢愛さん(中央)。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)
Insta360の日本市場担当、金暉(きん・き)さんは、消費者の課題を的確に解決し、実際の使用環境で品質が証明されれば、おのずと市場の支持を得やすくなると語る。ハードウエアのスペック向上に終始せず、ハードウエア、アルゴリズム、AI、コンテンツエコシステムの統合を通じて消費者に新たな体験を提供し続けているという。
日本の消費者が「中国スマート製造」を評価するのは例外的なケースではない。日本経済新聞によると、北京石頭世紀科技(ロボロック)のロボット掃除機や安克創新(Anker)の睡眠特化型イヤホンなども革新性と技術的優位性によって日本市場で確固たる地位を築いている。中でも階段を上り下りできるロボット掃除機は戸建て住宅が多い日本のニーズを的確に捉え、従来機種が抱えていた「一度に1フロアしか掃除できない」という問題を解決した。
撮影体験コーナーにある浅草寺のジオラマ。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)
価格面の強みを生かして製品を販売する時代から、技術と品質、イノベーションによって購買意欲を喚起する時代へ。背景には「中国スマート製造」が日本市場で発揮する競争力の変化と、先進製造業の自信の高まりがある。海外進出を目指す段階から、あらゆる面で現地に溶け込む段階への飛躍こそ、海外市場に根を下ろし成長を続ける製造業の実情を物語っている。(記者/李詩萌、藍建中、楊智翔)
Insta360浅草本店の前を通り過ぎる人力車。(10月10日撮影、東京=新華社記者/藍建中)