日本の民間代表団が731部隊跡地訪問 侵略の歴史直視訴え

日本の民間代表団が731部隊跡地訪問 侵略の歴史直視訴え

新華社 | 2026-11-01 09:29:00

10月28日、731部隊の跡地にある「謝罪と不戦平和の碑」の前で頭を下げる村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

 【新華社ハルビン11月1日】日本の「村山首相談話を継承し発展させる会」(村山首相談話の会)の藤田高景理事長が率いる民間代表団がこのほど、中国黒竜江省を訪れ、旧日本軍731部隊の活動を伝える侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館や関連遺構を見学した。中国側の専門家や学者との座談会も開かれた。

 代表団は10月28日、ハルビン市にある同陳列館で展示を見学し、周辺に残る731部隊の本部庁舎、細菌実験室や監獄があった「四方楼」、地下実験室、動物飼育区域などの遺構を巡った。

 代表団の一員でジャーナリストの金平茂紀氏は「実際にこの歴史の現場に立つと、受ける衝撃はいっそう大きい」と語った。金平氏は1985年、記者として初めて731部隊旧跡を訪れ、日本のテレビ局で731部隊に関する特集報道を行ったことがある。

 初めて現地を訪れた一橋大学社会学部の福富満久教授は、731部隊の犯罪について以前から知っていたが、実際に現場を目にし、「深い恥と心の痛みを感じた」と語った。

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/何山)

 見学後、代表団は731部隊旧跡に立つ「謝罪と不戦平和の碑」に献花した。藤田団長は「虐殺された中国人民に心からのおわびを申し上げる」と謝罪し、黙とうした。

 その後開かれた歴史問題に関する中日民間座談会では、代表団のメンバーが陳列館の専門家や学者と意見を交わした。

 藤田氏は、昨年以来、日本政界の一部の右翼政治家が台湾問題を巡り、荒唐無稽で無知な発言を公然と行い、地域紛争をあおろうとしていると指摘。また、当時の侵略戦争を「自衛戦争」「正義の戦争」だったと公言し、靖国神社への参拝を当然視するとともに、極東国際軍事裁判(東京裁判)を否定しようとする動きもあるとして、強い憤りを示した。

 「歴史の歪曲(わいきょく)は百害あって一利なしだ。日中友好を根本から損なうだけでなく、日本人自身の尊厳も傷つける」。藤田氏は、日本人の尊厳は歴史を美化し、過ちを覆い隠すことでは守れないとし、過去と正面から向き合い、批判し、決して目を背けないことにこそ真の勇気があると強調した。

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/何山)

 長年にわたり戦争責任の追及に取り組んできた日本の弁護士、長谷川直彦氏は、日本は中国に対し、南京大虐殺、731部隊による人体実験、重慶への大規模爆撃など、歴史に残る数々の重大な罪を犯したと述べた。現在、日本政府に対し、真摯(しんし)な謝罪、適切な賠償、悲劇を繰り返さないための歴史教育という三つの最低限の要求を掲げる必要があると訴えた。

 代表団のメンバーは、戦後長く政権を担ってきた自民党政権は一貫して侵略の歴史を意図的に軽視してきたと指摘。教科書の書き換えや、大衆文化を通じた特定の主張の巧妙な浸透などにより、日本の若い世代は近代の中国侵略の歴史を十分に知らないと述べた。国家権力が主導するこうした歴史の抹消が、現在の日本社会で右翼思想が広がる温床になっているとの見方を示した。

 日本国内の右翼勢力による長年の圧力に直面しながらも、中日両国では、歴史の真実を守ろうとする民間の人々の取り組みが続いてきた。

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/何山)

 陳列館の専門家、金成民氏は、両国の学者、報道関係者、弁護士、民間団体の間で長年続けられてきた交流は、両国が理性的に対話し、歴史への認識や思いを共有するための懸け橋になっていると述べた。

 座談会終了後、金氏は、2007年に村山富市元首相が訪中した際に残した歴史への反省を込めた直筆の書の複製を村山首相談話の会に寄贈した。そこには「歴史を鑑に日中平和友好の未来を拓(ひら)く」と記されていた。

 藤田氏は、「村山談話」が示す、歴史を鑑とし未来に目を向けるという教えは、同会の活動を導く灯台のような存在だと述べ、代表団は今後も日本国内で戦争責任の追及を進め、歴史を否認する主張に反論し、「日中友好」という両国の平和と繁栄に向けた唯一の正しい道を歩み続けていくと表明した。

10月28日、731部隊の旧跡を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学後、メッセージ帳に「帰馬放牛、中日一衣帯水」と記した、村山首相談話の会の代表団の一員、一橋大学社会学部の福富満久教授。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学する村山首相談話の会の代表団の一員、金平茂紀氏。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月27日、新華社の取材を受ける村山首相談話の会の藤田高景理事長。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、731部隊の跡地にある「謝罪と不戦平和の碑」の前で足を止める村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/何山)

10月28日、731部隊の跡地にある「謝罪と不戦平和の碑」に献花する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、731部隊の跡地にある「謝罪と不戦平和の碑」の前で頭を下げる村山首相談話の会の代表団の一員、星野裕史氏。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、731部隊の跡地にある「謝罪と不戦平和の碑」の前で記念撮影する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月28日、731部隊の旧跡を見学する村山首相談話の会の代表団一行。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

10月29日、2007年に村山富市元首相が訪中した際に残した、歴史への反省を込めた直筆の書の複製を村山首相談話の会の藤田高景理事長(右)に寄贈する侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館の専門家、金成民氏。(ハルビン=新華社記者/楊思琪)

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