故郷の医療を支えた米国人男性 中国青海省

故郷の医療を支えた米国人男性 中国青海省

新華社 | 2026-10-27 18:44:45

湟源県にCTスキャン装置を寄贈したプライマイヤーさん。(資料写真、西寧=新華社配信)

 【新華社西寧10月27日】米国人のデビッド・ビクター・プライマイヤーさん(95)は1987年、38年ぶりに中国青海省西寧市湟源(こうげん)県を訪れた。地元の方言で話し始めると、昔の近所の人たちはすぐにプライマイヤーさんだと気付いた。

 プライマイヤーさんは1931年に米国で生まれ、翌32年、まだ1歳のときに両親と共に湟源県に移り住んだ。近所の人から地元の言葉を覚え、友人たちと市場に出かけるなどして育ち、湟源方言は地元の人以上に流ちょうになったという。18歳で家族と共に湟源県を離れるまで、17年間をこの地で過ごした。

幼少期のプライマイヤーさん。(資料写真、西寧=新華社配信)

 38年ぶりの帰郷は喜びに満ちたものだったが、同時に、故郷の医療事情を目の当たりにする機会にもなった。当時、地元の人々は簡単な検査を受けるにも数十キロ離れた西寧市まで足を運ばなければならなかった。プライマイヤーさんは、故郷の人々のために何か役立つことをしようと決意。湟源県人民医院への医療機器の寄贈を始めた。

 その後、30年余りにわたり、中国と米国の間を20回以上往復し、自ら生活を切り詰め、親族や友人に協力を呼びかけ、財団にも働きかけながら、同医院に計31台、総額600万元(1元=約24円)以上の医療機器を寄贈した。超音波診断装置や胃カメラ、心電図モニター、全自動血球計数器などが含まれ、それまで地元では難しかったさまざまな検査や診察が可能になり、多くの住民が遠方の病院まで通う負担が軽減された。貢献を称賛する人々に対し、プライマイヤーさんは「故郷のためにしたことをどうして貢献と呼べるだろうか。当然の務めを果たしただけだ」と語った。

湟源県にある親族の墓参りをするプライマイヤーさん(右から5人目)。(資料写真、西寧=新華社配信)

 湟源県とのつながりは、父親の代から続いている。父親のビクター・ガイ・プライマイヤーさんは同県で30年近く暮らし、20世紀前半の丹噶爾古城の街並みや人々の暮らしを写真に収めていた。プライマイヤーさんは父親が残した100枚余りの貴重な古い写真を地元の資料館に寄贈。写真は「印迹」と題する写真集にまとめられ、高原の古い町のかつての姿を今に伝えている。

 プライマイヤーさんは長年にわたる活動により、「湟源県栄誉公民」や「最も美しい湟源人」などの称号を授与された。湟源県人民医院では、プライマイヤーさんによる支援のエピソードを院史に記録し、新入職員の研修でも紹介している。(記者/解統強)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@news.cn までご

連絡ください。