
黒竜江省五常市で有機栽培米を手作業で収穫する農家。(10月5日撮影、五常=新華社配信)
【新華社ハルビン10月20日】中国黒竜江省五常市の民楽朝鮮族郷振興村は拉林(らりん)河と牤牛(ぼうぎゅう)河が交わる場所に位置する。両河川の水が寒冷地の肥沃な黒土を潤し、一面に広がる水田には稲の香りが漂う。
水田では、紅揚有機栽培農民専業合作社(協同組合)の于殿紅(う・でんこう)理事長が組合員らと稲刈りを進めている。
于理事長は「9月23日に稲刈りを開始した。今月下旬までには全て終える予定だ」と話す。手刈りと田んぼでの天日干しは五常米の伝統的な収穫方法。もみをゆっくりと乾燥させることで成熟度が高まり、乾燥機による高温急速乾燥で生じる砕米の増加や食感が悪くなるのを防ぐ効果があるという。

黒竜江省五常市の紅揚有機栽培農民専業合作社で加工された米。(10月5日撮影、五常=新華社配信)
今年は計1万3千ムー(約870ヘクタール)で水稲を栽培しており、うち有機栽培が1万ムー(約670ヘクタール)を占める。于理事長は「有機栽培の水田では、手植えや手作業の除草、手刈り、天日干しを徹底している」と紹介した。組合員の王文孝(おう・ぶんこう)さんは「以前、農家が単独で耕作していた時は1ヘクタール当たりの収量は約6・5トンだったが、合作社に加入し栽培の標準化を進めてからは7・5トンへと安定的に増加した」と語った。
2009年の合作社設立当初は、加入農家がわずか5戸だったが、10年余りで187戸に拡大。栽培規模も1万3千ムー(約870ヘクタール)へと広がった。

黒竜江省五常市の紅揚有機栽培農民専業合作社にある、米を加工する機械。(10月5日撮影、五常=新華社配信)
合作社は今年、約1千万元(1元=約24円)を投じて米の加工生産ラインを刷新した。1日当たりの加工能力は200トンに達する。企業による直接買い付けやオンラインでの販売ルートを構築し、ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)や天猫(Tモール)などで公式旗艦店10店舗以上を運営するほか、複数の企業と連携した受注生産型農業にも取り組んでいる。
五常市は「中国優良米の里」として知られ、市全体の水稲作付面積は250万ムー(約16万7千ヘクタール)を超える。地元ではここ数年、稲米産業のサプライチェーン強化を継続的に推進。産業基盤を固めて農家の収入増を後押しし、農村振興に新たな原動力をもたらしている。(記者/孫暁宇)

黒竜江省五常市で有機栽培米を手作業で収穫する農家。(10月5日撮影、五常=新華社配信)