中国新疆でスマート化する綿花栽培 「新世代の農家」が主役に

中国新疆でスマート化する綿花栽培 「新世代の農家」が主役に

新華社 | 2026-10-20 00:07:30

新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州ロプノール県の綿花畑で、脱葉剤を散布する農業用ドローン。(9月20日、ドローンから、ウルムチ=新華社配信)

 【新華社ウルムチ10月19日】中国新疆ウイグル自治区は国内最大の高品質な綿花の生産拠点で、2025年の生産量は全国の92・8%を占めた。綿花畑ではスマート化が実証実験から普及段階へと移行しており、技術や経営、管理の能力を兼ね備えた「新世代の綿花農家」が相次ぎ誕生している。

 バインゴリン・モンゴル自治州尉犁(ロプノール)県では、「90後」(1990年代生まれ)の艾海鵬(がい・かいほう)さんと凌磊(りょう・らい)さんが3千ムー(200ヘクタール)の綿花畑を管理している。農業機器メーカー、広州極飛科技(XAG)から派遣された2人は、他地域でも導入しやすく広く普及が可能な無人化農業のモデルを探ってきた。

14日、新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州ロプノール県の綿花畑で、綿花を収穫する農機。(ドローンから、ウルムチ=新華社配信)

 2人は綿花栽培で最も人手がかかる灌漑(かんがい)の課題解決から着手。無人化やスマート化を取り入れた最新の監視・管理技術を確立し、関連設備の改良を重ねた。これまでの取り組みで水、肥料、農薬のスマート管理が可能になり、現在は管理工程における無人作業率が75・0%に達している。艾さんは、25年末までにこの栽培管理モデルの導入面積が自治区全域で200万ムー(約13万3000ヘクタール)を超えたと紹介した。

 天山山脈北麓に位置する昌吉市佃壩(でんは)鎮東溝村では、「90後」の家族経営農場主、郭騰(かく・とう)さんがモニター画面を見つめ、綿花収穫機を遠隔で操作していた。機械は一面の綿花畑を進みながら、梱包された綿花の塊を次々と送り出していく。

10日、新疆ウイグル自治区昌吉市佃壩鎮東溝村の綿花畑で、綿花の品質を確認する郭騰さん。(ウルムチ=新華社記者/高晗)

 郭さんは学校を卒業後、都市でしばらく働いていたが、新疆の綿花畑で技術革新が進み、新世代の農家に無限の可能性が開かれているのを目にして故郷に戻り、綿花栽培を始めることを決めた。

 郭さんの農場は現在、自前の農業機械を一式そろえている。内訳は綿花収穫機4台、農薬散布用ドローン6機、播種機十数台、高出力トラクター3台。綿花畑に水と肥料を同時に与える高精度な点滴かんがいシステムやドローンによる病害虫防除を導入し、耕起から播種、農薬散布、収穫に至る全工程の機械化を実現している。

 郭さんは「収穫機1台で1日に400~450ムー(約27~30ヘクタール)を収穫できる。1ムー(約667平方メートル)当たりの収穫にかかる燃料費と人件費はわずか60元(1元=約24円)だ」と語った。自身が請け負う2万5千ムー(約1700ヘクタール)の畑の日常的な管理は作業員50人で足り、スマートフォンで畑の様子を確認し、遠隔で農機の作業を指示できるという。

14日、新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州ロプノール県の綿花畑で、綿花を収穫する農機。(ドローンから、ウルムチ=新華社配信)

 故郷に戻り綿花栽培を始めることは、多くの若者にとって有力な選択肢になりつつある。郭さんは、自身が長期にわたり協力しているチームでも帰郷した若者が増えているとした上で、「技術を身に付ければ、収穫期に月5万元を稼ぐことも難しくない」と話す。

 先進的な技術や設備が広大な綿花畑に普及するにつれ、農業のスマート化は一段と加速している。天山山脈の南北に広がる綿花畑は今、多くの若者にとって新たな起業の舞台となっている。

10日、新疆ウイグル自治区昌吉市佃壩鎮の東溝村で、綿花を収穫する農機。(ウルムチ=新華社記者/高晗)

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