
北京市の首都博物館の入り口にある、メキシコの神殿をかたどったオブジェの前で記念撮影する観光客。(8月3日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)
【新華社北京10月19日】中国北京市密雲区の密雲ダム湖畔にある「日光山谷・北京の海」風景区では、さまざまな形の「フォトフレーム・オブジェ」が観光客の撮影スポットとなっている。河北省から訪れた王さんは「密雲ダムはロマンチックな海のよう。SNSアプリ『小紅書(RED)』で景色を見て、国慶節連休(1~7日)を利用して訪れた」と話した。
中国ではここ数年、SNSで話題の「映え」スポットを巡る観光が広がっている。各地の観光地や文化施設では、自然や文化資源を生かした撮影スポットを整備し、新たな観光需要や消費につなげる動きがみられる。

遠くの景色を眺められる、北京市南苑森林湿地公園にある展望台「燕景台」の屋上展望階段。(9月11日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)
同風景区を運営する北京日光山谷旅遊管理の担当者、孫建東(そん・けんとう)さんによると、昨年は「フォトフレーム」を設置し、「海を眺める展望台」を整備した。「密雲で海を見よう」を打ち出して以降、風景区の収入が伸び、周辺の民泊施設の利用も増えたという。今年の国慶節連休中の観光客数は前年同期の3倍超となる延べ7万人余り、観光収入は4倍超の475万元(1元=約24円)となった。
北京市の南苑森林湿地公園にある東土山では、翼を広げたガンを思わせる展望台「燕景台」も人気を集めている。360度見渡せる回廊や屋上へ続く階段からは、西山や北京商務中心区(CBD)を望むことができ、歴史を感じさせる景観と現代都市の風景を同時に楽しめることから、撮影に訪れる人も多い。南苑はかつて皇帝の庭園で、園内には高所から景色や狩猟を眺める「台」と呼ばれる施設が設けられていた。ここ数年は環境整備や改修が進み、こうした歴史を生かした展望スポットとして利用されている。

北京市密雲区の「日光山谷・北京の海」風景区を訪れた観光客。(10月2日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)
中国古跡遺址保護協会文化的景観専門委員会の張荐碩(ちょう・せんせき)委員は、都市再生や環境整備に伴い、景観やレジャー機能を生かした「映え」スポットが各地に生まれていると指摘した。SNSの普及で旅行体験をオンラインで共有する人が増え、写真映えし、発信しやすい体験への消費意欲も高まっていると説明した。
「映え」スポットを設ける動きは、博物館などの文化施設にも広がっている。「2025展覧博物館データ報告」によると、25年に関連プラットフォーム上で紹介された博物館・展覧施設の「映え」スポットは累計3400カ所余りで、全国430以上の都市、2540館余りの博物館に及んだ。(記者/羅鑫)

北京市密雲区の「日光山谷・北京の海」風景区で、ミニコンサートを楽しむ観光客。(10月2日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)

北京市南苑森林湿地公園にある展望台「燕景台」。(9月11日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)

北京市南苑森林湿地公園にある展望台「燕景台」の一角。(9月11日撮影、北京=新華社記者/羅鑫)