
確山県にあるバイオリンメーカーのショールームで、バイオリンを並べる従業員。(9月12日撮影、鄭州=新華社記者/郝源)
【新華社鄭州10月16日】中国河南省確山県が、木材加工から仕上げまでを網羅したバイオリン産業チェーンを確立し、主要産地として躍進している。16世紀にイタリアで生まれたバイオリン製作の技術は、18世紀以降に世界各地へ伝わった。同県では1980~90年代に生産が始まった。
当時、農業を営んでいた住民らは次々とバイオリン職人への転身を図り、経験を重ねて「確山の職人」のブランドを築いた。2015年に同県がバイオリン産業パークの建設を計画すると、60人以上の職人が故郷へ戻り、起業する道を選んだ。
確山県手作りバイオリン製作協会の蔣宝林(しょう・ほうりん)事務局長によると、確山で製作された中高級バイオリンは国内市場で80%以上のシェアを占め、主に米国に輸出されている。

確山県のバイオリンメーカーの工場で働く従業員。(9月12日撮影、鄭州=新華社記者/郝源)
海外への販路拡大を支えるのが交流サイト(SNS)によるライブコマースだ。同県竹溝鎮のバイオリン工場にある配信スタジオでは、配信者が演奏家と試し弾きを披露。オーストラリアやロシア、フランスなどの海外顧客から、オンラインで価格の問い合わせや注文が入る。
確山製のバイオリンは現在、米国やイタリア、フランス、ドイツなど30以上の国・地域に輸出されている。中国の職人が生み出した西洋楽器が、世界各地で新たな調べを奏でている。
県内には既に、木材加工から部品の彫刻、塗装まで一貫した産業チェーンが構築されている。関連企業は144社、従事者は2600人余りに上る。年間生産量は約40万丁で、産業チェーン全体の年間生産額は6億元(1元=約24円)を超えている。(記者/王前慧)