
福建瑞雲食品で加熱調理されたアゲマキガイ。(9月29日撮影、福州=新華社記者/周義)
【新華社福州10月11日】中国福建省福州市連江県では近年、加工済みアゲマキガイの日本への輸出が増えている。日本ではスーパーでの販売のほか、飲食店でも提供され、両国の水産物貿易で「福建の味」を象徴する品目の一つとなっている。
同県百勝村は海水と淡水が交わることから干潟の塩分条件に恵まれ、養殖されるアゲマキガイは粒が大きく、殻が薄く肉厚で甘みがある。村から十数キロ離れた食品メーカー、福建瑞雲食品では、採取された貝を選別、洗浄した後に砂抜きし、高温で蒸すなど複数の工程で加工する。加工後はマイナス196度の液体窒素で急速冷凍することで本来の色合いや水分、栄養成分を最大限に保っている。

干潟でアゲマキガイを採取する百勝村の養殖業者。(資料写真、福州=新華社配信)
工場からはマイナス18度の冷凍コンテナで出荷され、福州市の馬尾港で船積みされる。日本へは7~10日で到着する。同社は現在、年間30~50トンを日本へ輸出している。
日本で長年、食品貿易を営む「NIKKOH TRADING」の陳国雄(ちん・こくゆう)社長によると、連江産のアゲマキガイは日本国内の半天然・半養殖品に比べ身が柔らかく、ジューシーで甘みがある。日本の蒸し焼きや網焼きに合うほか、近年人気が高まっている中国発祥のスープ料理「麻辣燙(マーラータン)」の店でも使われているという。

福建省の伝統料理「挿蛏(アゲマキガイの蒸し煮)」。(9月29日撮影、福州=新華社記者/周義)
陳社長は「日本での店頭価格は1パック(約454グラム)1500円ほどで、日本国内産と明確に差別化でき、競争力がある」と説明。製品開発が進めば、福建の甘く新鮮な味わいがさらに多くの日本の食卓に上るだろうと期待を込めた。(記者/周義、龐夢霞)