
重慶市渝中区の十八梯伝統風貌区にある手作りヨーグルト店「李若桃」の店内で、秋限定ドリンクを買い求める来店客。(9月29日撮影、重慶=新華社記者/呉燕霞)
【新華社重慶10月9日】中国重慶市では秋を迎え、キンモクセイの香りが次第に強まり、柿や栗などの秋の食材が続々と店頭に並び始めている。渝中(ゆちゅう)区の観光名所、十八梯(じゅうはちてい)伝統風貌区にある手作りヨーグルト店「李若桃」には、秋限定ドリンクを求めて訪れる観光客が絶えない。
今年9月末、李若桃は「秋のとろける卵黄と柿の白もち米ヨーグルトシェーク」や「秋の柿ヨーグルトアイス」といった秋限定ドリンクを発売した。発売からわずか9日で、限定ドリンクの販売数は45万杯に達した。
ここ数年、「限定」は若者の間で消費の新たなキーワードとなっており、彼らは食品と一緒に、季節と結びついた体験や、「逃すと来年まで待たなければならない」という「切迫感」も買っている。中国の消費動向調査プラットフォーム「壹覧商業」のデータによると、今年年初から8月31日までに、30の主要なティードリンクおよびコーヒーブランドが計1186種類の新商品を発売した。季節の移り変わりは商品開発の重要なヒントとなっており、初秋のキンモクセイなどの旬の要素が次々とメニューに登場している。

重慶市渝中区の十八梯伝統風貌区にある手作りヨーグルト店「李若桃」の店内で、秋限定ドリンクを味わう来店客。(9月29日撮影、重慶=新華社記者/呉燕霞)
李若桃(重慶)ブランド管理の創業者、蘭猛(らん・もう)さんは、季節限定商品は単に旬の果物をドリンクに加えればよいというものではなく、「消費者がその季節に何を飲みたいか」「その季節に加える価値のある原材料は何か」「その原材料が既存の商品ラインナップと組み合わせて新たな体験を生み出せるか」という三つの観点から判断する必要があると話す。
この「季節に合わせて新商品を投入する」という発想は、ますます多くの飲食店に広がっている。重慶市九竜坡区の民主村にある地域密着型のスイーツ店では、すでに秋のメニューを一新した。栗は滑らかできめの細かいケーキのフィリングに加工され、キンモクセイはミルクプリンなどのスイーツに加えられている。こぢんまりとした店内では、若い来店客がスイーツを味わいながら、スイーツの細部や秋を感じさせる店内のディスプレーをスマートフォンで撮影している。
蘭さんは「本質的には、消費者が健康や自然を求める姿勢に原点回帰しているということ」だと語る。今や消費者は、製品が「おいしいかどうか」だけでなく、食材が旬のものか、新鮮か、本来の味が感じられるかどうかに関心を寄せるようになった。その変化を蘭さんは「季節に合わせて食べることは、古くからの生活の知恵そのもの」と受け止めている。(記者/呉燕霞)

重慶市渝中区の十八梯伝統風貌区にある手作りヨーグルト店「李若桃」の店内でくつろぐ来店客。(9月29日撮影、重慶=新華社記者/呉燕霞)