広東省深圳市の「INNO100」グローバルイノベーション旗艦店で、スポーツ用カメラ付きAIゴーグルを選ぶ外国人観光客。(8月3日撮影、深圳=新華社記者/梁旭)
【新華社深圳10月7日】中国広東省深圳市の電気街「華強北(ホアチャンベイ)」。南アフリカから来たハッティンさんが人工知能(AI)を搭載した眼鏡型端末「AIグラス」を次々と試していた。「会話しながら動画を撮影できるし、翻訳された音声も直接耳に届く」と中国のAIグラスの性能の高さを絶賛した。
華強北は、中国最大級の電気街を意味する「中国電子第一街」と呼ばれ、11万5千を超える事業体と35の専門市場が集まり、100万種類以上の電子部品や民生用電子機器が売られている。1~7月のAI製品の売上高は前年同期に比べ55%以上増え、うちAIグラスの販売は倍増した。
ハッティンさんの体験は、華強北を訪れた外国人観光客による「ハイテク爆買い」ブームを反映している。華強北の中心街では連日、外国人観光客が後を絶たない。
広東省深圳市で開かれた第22回中国(深圳)国際文化産業博覧交易会の「千問AIグラス」ブースで、製品を試す人たち。(5月22日撮影、深圳=新華社記者/毛思倩)
数あるハイテク製品の中で、多言語リアルタイム翻訳機能を備えたAIグラスがとりわけ注目を集めている。スマートグラス開発企業、深圳李未可科技が発売したAIグラスは128言語の同時翻訳に対応し、中でも一部の少数言語の翻訳精度は98%以上と対外協力や貿易の商談などに役立つ。
深圳がAIグラス産業の世界的集積地になった背景には、産業チェーンの完備という優位性がある。同市は眼鏡産業で40年以上の蓄積があり、AIグラス分野でもブランドや光学、ディスプレイなどのコア分野をカバーする川上・川下企業が次々と誕生している。
華強北で開かれたコンシューマー電子機器の販促活動で、AIグラスを選ぶ人たち。(1月25日撮影、深圳=新華社記者/王豊)
深圳のAIグラス産業チェーンは、南山、宝安、竜崗などの各区にまたがる。竜崗区は眼鏡の年間生産量が1億2500万本を超え、南山区にはAI企業が集積し、騰訊控股(テンセント)や雷鳥創新技術などが拠点を構える。宝安区は音響やディスプレイなどで強い産業基盤を持ち、立訊精密工業(ラックスシェア)や鵬鼎控股などのサプライヤーがある。
海外のソーシャルメディア(SNS)では、多くのユーザーが深圳を「世界で最も未来感あふれる都市の一つ」と見なしている。今年に入り、深圳口岸(通関地)から出入境した外国人の数は延べ500万人を超えている。(記者/王豊、楊深深)