中国福建省産のウナギかば焼き、海を越えて日本の食卓へ

中国福建省産のウナギかば焼き、海を越えて日本の食卓へ

新華社 | 2026-10-06 15:16:15

福清市にある福建天馬科技集団の食品生産拠点の生産ラインで焼き上げられるウナギ。(福州=新華社配信)

 【新華社福州10月6日】中国福建省福清市のウナギ加工大手、福清斉翔食品の工場では、ウナギが生産ラインを次々に流れ、洗浄からカット、焼き上げ、計量、袋詰めなどの工程を経て、照りとつやを帯びたかば焼き製品に仕上がっていく。同社製品の6割以上は海を越え、日本のスーパーマーケットの店頭に並ぶ。

 日本に3年間留学した経験を持つ同社の何建煌(か・けんこう)総経理は、「1993年に、日本から生きたウナギの処理・焼き上げ一貫加工ライン技術を導入した。操業開始初年度に1500トンのかば焼きを日本に輸出し、品質の良さと手頃な価格で市場の好評を博した」と振り返った。現在では国産設備も十分に向上し、骨抜きや皮処理といった繊細な工程こそ人手を要するものの、それ以外はほぼ自動化されており、1時間に700キロのウナギ製品を生産できるようになっている。

 斉翔食品は現在、年間2千トンの安定的な生産能力を持ち、それに対応する年間生産額は約3億元(1元=約24円)に上る。製品は日本向け輸出が中心だが、国内市場での販売も2割近くを占めている。

福清市にある福建天馬科技集団の食品生産拠点の生産ラインで焼き上げられるウナギ。(福州=新華社配信)

 ウナギのかば焼きの品質は、養殖の段階に左右される。福建省のウナギ養殖では現在、すでに「スマートブレーン」が導入されている。同省の水産養殖・食品加工大手、福建天馬科技集団の養殖拠点には養殖池が整然と並ぶ。池に備わった温度制御システムが水温を26~30度の範囲で正確に管理し、池の中のセンサーが溶存酸素量など水の状態変化に関するデータをリアルタイムで管理側に送信している。

 福清市は、全国でも重要なウナギの養殖・加工・輸出拠点であり、稚魚の繁殖、養殖、飼料供給から加工、保管、輸出に至る産業チェーンを形成している。2025年に、同市のウナギ産業チェーン全体の年間生産額は約130億元に上り、ウナギ養殖の生産額は全国の約25%、ウナギかば焼き加工の生産額は約40%を占めた。

 福州税関の統計によると、26年1~7月の福建省のウナギかば焼き輸出量は計2万4100トンで、その半数以上を日本向けが占め、輸出額は20億7500万元に上り、全国トップとなった。

 福建省鰻業協会の高飛(こう・ひ)秘書長によると、同省にはウナギ養殖の経営主体(企業や事業者)が計720社ある。1匹のウナギから1箱のかば焼きへ、地元の養殖池から海外の食卓へ。福建省は整った産業チェーンに立脚し、ウナギ産業を「養殖の改良」段階から「海外への販路拡大」段階へと推し進めている。(記者/龐夢霞、周義)

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