
17日、書架から文書を取り出す吉林省档案館の職員。(長春=新華社記者/王帆)
【新華社長春9月19日】「九・一八」事変(柳条湖事件)から95年となった18日、中国吉林省档案館(公文書館)が新たに発見した日本軍の「慰安婦」強制連行に関する文書60件を公開した。いずれも関東軍が敗走時に焼却処分を試み、焼け残った史料であり、組織的かつ制度的な性暴力犯罪が行われていた歴史の真相を裏付けている。
吉林省档案館史料編研処の呂春月(りょ・しゅんげつ)処長によると、これまでに発見された日本軍の「慰安婦」関連文書は計85件に上る。近年進めている日本の中国侵略関連文書の精査によって新たに見つかった60件には、慰安所設置の許可申請や人員徴集、日常運営、被害者の境遇など、多岐にわたる内容が含まれている。

吉林省档案館が公開した、日本軍による「慰安婦」強制連行に関する文書の一部。(長春=新華社記者/王帆)
公開された文書は、慰安所の設置から運営までを一貫して日本軍が主導的に管理し、軍事侵略の需要に沿って運用していた事実を証明している。記載によると、東北地区では関東軍の許可を得て設置された慰安所が、奉天(現在の遼寧省瀋陽市)や「新京」(現在の吉林省長春市)、牡丹江など20カ所以上に及んだ。慰安婦の「調達」に伴う多額の資金は関東軍関連部門の承認を要し、慰安所の増設にも部隊の正式な認可が必要だった。一部の慰安所は陸軍兵舎内に置かれていた。
文書には強制連行を裏付ける直接的な証拠も含まれている。1941年に東安憲兵隊が提出した報告書には、募集の難航に伴い日本軍が朝鮮の一般女性を慰安婦として強制連行したことが明記されていた。同報告書は、憲兵部門により信頼性が最も高い「確度甲」に分類され、内容の真実性を裏付けている。
また別の文書には、慰安婦が国家総動員法により前線へ強制連行された実態が記されており、被害女性が「自ら望んだ」とする日本の右翼の謬論(びゅうろん)を根本から覆す内容となっている。さらに被害女性の過酷な境遇が記録された文書もあった。南京地区では慰安婦141人が兵士2万5千人の対応を強いられたほか、各地の慰安所で日本兵による殴打や虐待などの暴行が行われていた。(記者/張博宇、王帆)