
【新華社北京9月17日】中国電力大手の中国華能集団は16日、溶融塩蓄熱と二酸化炭素(CO2)発電を組み合わせた国内初の実証プロジェクト「睿碳号」が、山東省烟台市の華能山東八角発電所で着工したと発表した。同種のプロジェクトとしては国内最大規模。第1期として出力50メガワットの超臨界CO2発電ユニット1基を建設し、出力100メガワット、容量400メガワット時の溶融塩蓄熱システムを併設する。
従来の火力発電は水蒸気で設備を駆動させるが、同プロジェクトの発電ユニットは超臨界二酸化炭素を作動媒体(動力源)とする。プロジェクトは蓄熱と発電を組み合わせた運用モデルを初採用。電力需要の少ないオフピーク時に発電所の余剰電力で溶融塩を加熱し、電力を熱エネルギーに変換して蓄え、需要のピーク時には高温の溶融塩から放出された熱でCO2を加熱してユニットを駆動、発電する仕組み。
従来の蒸気タービン発電に比べ、超臨界CO2閉サイクル発電はエネルギー密度や発電効率が高く、設備の敷地面積も小さい。出力調整の柔軟性にも優れており、同ユニットは0~100%の負荷の間で出力を円滑に調整できる。調整速度は従来の石炭火力発電の4倍で、電力系統の需給バランスを整える「ピーク調整」に迅速に対応できる。
プロジェクトは2027年に運転開始の予定。新型エネルギー貯蔵技術の大規模な実用化に向けた知見を蓄積し、中国の新型電力システム構築を後押しする。世界のエネルギーの低炭素化や再生可能エネルギーの接続容量の向上に「中国モデル」を提供する。