中国などの国際研究チーム、宇宙の星形成活動低下の原因を解明

中国などの国際研究チーム、宇宙の星形成活動低下の原因を解明

新華社 | 2026-09-04 16:50:30

研究成果の模式図。(北京=新華社配信)

 【新華社北京9月4日】中国科学院は、同院国家天文台、上海天文台、上海交通大学などで構成する国際共同研究チームが500メートル球面電波望遠鏡(FAST、通称「中国天眼」)と70以上の機関が参加する世界的なプロジェクト「暗黒エネルギー分光装置(DESI)」を利用し、過去45億年にわたる宇宙の中性水素の進化を高精度で測定したと明らかにした。研究の結果、同期間に宇宙の星形成活動が顕著に低下したにもかかわらず、銀河の重要なガス資源である中性水素原子は緩やかな変化にとどまっていたことがわかった。関連研究成果は1日、国際学術誌「ネイチャー・アストロノミー」に掲載された。

 天文学界ではこれまで、宇宙における星形成の激減は、星の材料となる低温ガスの貯蔵量が徐々に枯渇していったためだと考えられてきた。中性水素は銀河の中核をなす星形成用の冷たいガスで、星誕生の鍵も握る。しかし、中性水素が放射する「21センチ線(波長が21センチのスペクトル線)」は極めて微弱で、従来の設備では観測の「深さ」と「広さ」を兼ね備えることができず、45億年にわたる中性水素の進化に関する精密な観測データが不足していた。

 研究チームは、「中国天眼」の超高感度の強みを生かし、両装置の観測データを融合させ、天体全天の3分の1をカバーする領域にある銀河250万個を対象に、スペクトルを重ね合わせる技術を用いて微弱な宇宙信号を捉え、中性水素の進化の軌跡を正確に描き出した。

貴州省黔南(けんなん)プイ族ミャオ族自治州平塘県に位置する500メートル球面電波望遠鏡(FAST、通称「中国天眼」)。(5月7日、ドローンから、貴陽=新華社記者/欧東衢)

 観測データによると、45億年前の宇宙の星形成率は現在の2・5倍で星形成活動は大幅に低下したが、当時の中性水素の密度は現在のわずか1・4倍にとどまっていた。これは、星形成活動が激減したにも関わらず、中核となる星形成用の中世水素の貯蔵量はそれに連動して枯渇しなかったことを意味しており、従来の定説を覆す結果となった。

 研究はさらに謎を解き明かしている。中性水素は直接星を形成することはできず、分子雲へ変換されることで初めて星が誕生する。宇宙後期の決定的な変化は、水素の総量減少ではなく、ガスの変換プロセスが機能しなくなったことだった。

 中国科学院上海天文台の郭宏(かく・こう)研究員は、宇宙におけるガス供給の減退とガス密度の低下により、中性水素から分子水素への変換効率の落ち込みが続き、利用可能な「星の種」となるガスが減少し続けた結果、最終的に宇宙における星形成率の低下につながったと説明した。

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