中国・西安を「唐詩の都」に 千年の古都の魅力発信

中国・西安を「唐詩の都」に 千年の古都の魅力発信

新華社 | 2026-09-01 14:11:30

西安市のエンタメ施設「長安十二時辰」街区で、白居易の詩「琵琶行」をテーマにした没入型パフォーマンスを見る人たち。(2025年12月23日撮影、西安=新華社記者/邵瑞)

 【新華社西安9月1日】中国・唐王朝の都、長安(現在の陝西省西安市)は、唐詩の誕生と伝播の重要な地だった。清代に編集された詩集「全唐詩」に収録された5万首近くのうち、長安に関連する詩、または長安で作られた詩は2万首を超え、「長安」の2文字は1400回以上登場する。

 西安市は、この唯一無二の文化的資産に基づき「西安市唐詩文化ブランド構築実施計画」を策定。「唐詩の都」建設を体系的に進めることで、書物の中の唐詩を「見て、巡って、参加し、共感できる」都市文化の基調に変えている。

 市は「詩跡標識プロジェクト」も推進し、長安城108坊跡地や詩人の旧居に詩碑や壁画を設置。今年6月時点で唐詩関連の標識やオブジェは計1200カ所以上となった。市民は散歩や通勤中に千古の名句と出会うことができ、点在する詩跡は一つにつながり、都市の文化地図となった。

西安市の市内観光バス中で、李白や楊貴妃に扮したスタッフと記念撮影する観光客。(2025年1月30日撮影、西安=新華社記者/邵瑞)

 西安は「唐詩の都」づくりの過程で詩句と現実の壁を取り払った。デジタル技術、実景劇、テーマ街区、体験型消費、市民参加の五つのアプローチを通じ、唐詩を静的な文字から参加可能な没入型生活体験へ転換させ、人々が「詩の読者」から「詩の世界の人物」になることを可能にした。

 唐詩の継承には市民全体への普及も重要になる。西安の多くの小中学校では、詩の暗唱や知識を競うコンテスト、詩に曲をつけて歌う活動が行われている。新知小学校は年間を通じて「詩王決定戦」を開き、古典の朗読が子どもたちの日常になっている。

 唐詩は味覚として味わうこともできる。西安では唐詩をモチーフにした「唐風料理」が好評を博している。「一騎の紅塵妃子笑い、人の是れ荔枝の来たるを知る無し」(一騎の早馬が土ぼこりを上げて駆けるのを見て楊貴妃がほほ笑んだ。誰が知ろう、遠路はるばるライチが届いたからだ)という杜牧の詩に着想を得た料理「妃子笑」は、詩情あふれるネーミングとシェフの技が光る盛り付けで観光客の人気を集めている。

西安市の大唐不夜城風景区で、唐代の歴史文化を背景にした寸劇を見る人たち。(2025年1月22日、ドローンから、西安=新華社記者/邵瑞)

 デジタル技術も古典に新たな可能性をもたらしている。西安交通大学の東亭詩社チームは人工知能(AI)「華七」詩詞創作システムを開発。李白の詩の冒頭の一節を基に規則に則った新しい詩を生成させ、人間と機械が共創する新たな道を模索している。「華七」が生成した詩歌を集めた詩集「AIが李白と出会う」は、デジタル時代における唐詩の新たな表現領域を切り開いた。(記者/姜辰蓉)

西安城壁の永寧門南広場に設置された孟郊の詩句「春風得意馬蹄疾、一日看尽長安花」をモチーフにしたランタン。(2026年1月4日、ドローンから、西安=新華社記者/邵瑞)

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