【新華社オルドス9月1日】中国内モンゴル自治区オルドス市のエジンホロ国際空港。ムウス砂漠を再訪するため降り立った米国人のロナルド・サコルスキーさんを殷玉珍(いん・ぎょくちん)さんが出迎えた。サコルスキーさんを見つけると足早に歩み寄り、両腕を差し伸べて抱きしめた。砂漠でサコルスキーさんが彼女を抱きしめようとした時に恥ずかしそうに身をかわしたのは26年前のことだった。
この再会は、砂漠化との闘いで育まれた友情の証しであり、砂漠緑化に挑み続けた中国の人々の姿を映し出している。
1999年、殷さんはムウス砂漠で既に14年間植林を続けていた。教師交換プログラムで河南省洛陽市に赴任していたサコルスキーさんはテレビで殷さんの姿を見て深く感動し、5千ドルの資金を調達して寄付した。翌年に砂漠を訪れて殷さんと植樹したが、その後は再会の機会がなかった。26年を経て、寄付金で購入した約5万本の苗木は生長して林になった。
砂塵が舞う大地を一面の緑地へ。数十年の取り組みにより殷さんは異国の友人との約束を果たしたが、砂漠化に挑んできたのは殷さん一人でない。中国では多くの人々が世代を継ぎ、その手で荒れ地に緑を広げてきた。
現在、中国の森林面積は36億1400万ムー(約240万平方キロ)に達する。森林被覆率は25%となり、世界で新たに増えた緑化面積の4分の1を占めた。劣化した土地の面積が増加しない状態を世界に先駆けて実現したほか、荒漠化(砂漠化に土壌侵食や塩類集積などを加えた概念)した土地と砂漠化した土地の「ダブル減少」を成し遂げ、2030年までに土地の劣化を食い止めるという国連の目標に大きく貢献している。
荒漠化は人類が共に直面する課題になっている。①モンゴルの「10億本植樹計画」支援②アラル海周辺の土地回復に向けた中央アジア諸国との協力③アフリカの「グレート・グリーン・ウォール」構想への「三北」防護林プロジェクト(西北、華北、東北での砂漠化防止事業)の知見提供④中国とアラブ諸国による干ばつ・荒漠化・土地劣化防止5カ年行動計画の始動-など、中国の砂漠化対策の実践経験は、世界に恩恵をもたらす荒漠化対策の「中国プラン」になりつつある。
一本の木が人と自然をつなぐ。砂漠化対策の実践の一つ一つが中国と世界を結んでいる。殷さんとサコルスキーさんの26年ぶりの抱擁は時代の象徴と言える。中国のグリーン(環境配慮型)発展の実践は、世界の生態系修復に希望をもたらし、人類が共に「緑のふるさと」を築くのを後押ししている。