【新華社東莞8月27日】中国の伝統的なシルク生地「香雲紗」は、希少価値の高さから「軟らかい黄金」とも呼ばれ、かつては王侯貴族が身に着ける高級品だった。今ではデザインの多様化が進み、若者の間でも人気が広がっている。
香雲紗は、薯莨(しょろう)というヤマノイモ科植物の汁に生地を繰り返し浸して染め、鉄分を含む珠江デルタの川泥を塗った後、半年から1年天日干しするなど、複雑な工程を経て仕上げられる。こうした伝統技法は「三蒸九煮十八晒」と呼ばれ、長い時間と熟練の技を要する。
広東省東莞市虎門鎮では、デザイナーらがこの伝統的な生地に新たな表現を取り入れている。山水の絵柄の代わりに幾何学模様を採用し、デジタルプリント技術で色彩表現を豊かにするほか、浮き彫りのような質感も生み出している。デザインもより簡潔で現代的になり、通勤着から普段着まで幅広く使われるようになった。
香雲紗は今、多彩な姿で海外にも広がりつつある。もはや無形文化遺産として保存されるだけの存在ではなく、実際に手に取り、身にまとい、魅力を共有できる東洋の美として新たな広がりを見せている。(黄浩苑、盧鑑)