エンボディドAI、中国で大規模運用が加速

エンボディドAI、中国で大規模運用が加速

新華社 | 2026-08-26 10:27:30

20日、2026世界ロボット大会で、組み木パズルを組み立てるロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 【新華社北京8月26日】中国北京市で19~23日に開かれた2026世界ロボット大会。会場では1台の人型ロボットがベルトコンベヤーを流れてくるさまざまな宅配荷物を手際よくつかみ、向きを整える様子を、多くの来場者が見物していた。

 年に一度のロボット分野の大型イベントである同大会には国内外から千人以上のゲストが参加。300以上の企業が出展し、3千点以上の製品が展示された。さまざまな外観を持つエンボディドAI(身体性を持つ人工知能)が一堂に会し、中国製エンボディドAIの技術と製造水準の高さを示した。

20日、2026世界ロボット大会で展示されたバイオニックロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 「エンボディドAIは大規模な実用化に向けた重要な好機を迎えている」。中国電子学会の徐暁蘭(じょ・ぎょうらん)理事長は今大会で、人型ロボットに代表されるエンボディドAIはここ数年で急速に発展し、スマート経済の新形態を築く重要なエンジンになっていると指摘。エンボディドAIは現在、生活サービス、工業製造、農作業、特殊作業の4分野での展開が加速しており、小ロットの試験運用から大規模導入への重要な転換点に差しかかっているとの見方を示した。

 浙江省杭州市西湖での観光サービス、広東省広州市での宅配荷物の仕分け、江蘇省蘇州市の住宅団地での防災パトロールなど、エンボディドAIは中国の一部の都市で公共サービスや商業、物流などの現場に導入されている。

20日、2026世界ロボット大会で展示された住宅団地用のパトロールロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 中国工業情報化部が7月に発表したデータによると、中国の人型ロボットの完成品は既に400機種以上となり、世界の機種の5割超を占める。今回の大会で発表された報告書によると、中国の今年上半期(1~6月)の人型ロボット出荷台数は4万台を超え、世界シェアは97%になった。中国電子学会は、中国の人型ロボットの市場規模は2030年までに約8700億元(1元=約24円)に達すると予測する。

 中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ)が今年の春節(旧正月)に放送した年越し番組「春節聯歓晩会」では、コントに登場したロボット「小布米(Bumi)」がボクシングを披露した。身長わずか98センチの人型ロボットで、子どもと会話をし、プログラミングを教え、ダンスの練習をする。今年4月の発売以来、中国電子商取引(EC)大手、京東集団(JDドットコム)で数千台を売り上げた。開発元の北京松延動力科技集団の楊朔(よう・さく)総監は「人型ロボットは既に一部の家庭に入ってきている」と語った。

20日、2026世界ロボット大会で、ダンスを披露する人型ロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

 「エンボディドAIや人型ロボットは巨大な可能性を秘めている。間違いなく数兆元規模の巨大市場になる」。エンボディドAIを手がける星動紀元の陳建宇(ちん・けんう)創業者兼最高経営責任者(CEO)は、エンボディドAI産業は今年から商業化の転換期に入ったと指摘。「わが社の企業・機関顧客は既に10都市以上に広がり、各種の物流・産業現場で日常的に運用されている」と述べた。

 業界専門家は、エンボディドAIの技術と産業の発展は日進月歩だが、複雑な技術体系や実環境への適用の難しさ、安全・倫理上のリスクなど一連の課題を抱えていると指摘。産業全体が連携して技術的課題に取り組み、安全・倫理規範に関する研究を深め、各分野での応用を加速させる必要があるとの見方を示した。(記者/魏夢佳)

20日、2026世界ロボット大会で、絵を描くロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

20日、2026世界ロボット大会で、ボクシングを披露し、子どもたちと交流する家庭用小型ロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

19日、2026世界ロボット大会で、物流仕分け作業を実演するロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

20日、2026世界ロボット大会で、商品の梱包作業を行う車輪付きロボット。(北京=新華社記者/魏夢佳)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@news.cn までご

連絡ください。