731部隊、歩兵部隊の名目で人員募集 ハイラル支隊資料で判明

731部隊、歩兵部隊の名目で人員募集 ハイラル支隊資料で判明

新華社 | 2026-08-14 22:55:00

12日、731部隊ハイラル支隊元隊員の「身上申告書」を見せる研究員。(ハルビン=新華社配信/徐率)

 【新華社ハルビン8月14日】中国黒竜江省ハルビン市にある侵華日軍第七三一部隊(731部隊)罪証陳列館は12日、旧日本軍の細菌戦部隊として知られる731部隊のハイラル支隊(満州第543部隊)隊員156人に関する「身上申告書」を公開した。日本軍が通常の歩兵部隊の名目で731部隊の人員を募集していた実態や、ソ連が戦後も日本軍の細菌戦を巡る責任追及を続けていたことが記されている。

 ハイラル支隊は、関東軍が中国東北部に孫呉、牡丹江、林口、大連とともに設置した731部隊の5支隊の一つ。現在の内モンゴル自治区北東部にあり、当時のソ連国境に近かったことから、対ソ細菌戦の前線基地とされた。

 今回公開された資料は計185ページで、ハイラル支隊に所属した156人について、氏名や階級、入隊時期、職務、異動歴、戦後の動向などが記されている。戦後の復員手続きで作成された文書で、支隊の人員構成や運営の実態を知るための重要な一次資料となる。

12日、731部隊ハイラル支隊元隊員の「身上申告書」の一部。(ハルビン=新華社配信/徐率)

 731部隊罪証陳列館の金士成(きん・しせい)研究員によると、今回の研究では主に二つの事実が明らかになった。一つは、日本軍が満州第97部隊、第177部隊、第201部隊など通常の歩兵部隊の名目で人員を募集し、731部隊本部で3カ月訓練した後、ハイラル支隊に配属していたことだった。金氏は、こうした募集方法には731部隊への配属を伏せ、人体実験などの秘密活動を隠す狙いがあったと指摘した。

 もう一つは、戦後も日本軍の細菌戦を巡る責任追及が続いていたことだった。記録によると、156人のうち145人が戦後にソ連軍に拘束され、ソ連国内に抑留された。このうち4人は1950年4~9月、ハバロフスクで裁判にかけられた。ソ連による調査や司法上の責任追及が、49年12月のハバロフスク裁判後も続いていたことを示している。

 専門家は「身上申告書」について、これまでに得られた元隊員の証言と照らし合わせることで、731部隊問題の研究を深めることができると指摘。日本軍が細菌戦に関わる活動を隠していた実態や、こうした活動が組織的に行われていたことをさらに裏付ける資料で、731部隊の犯罪や戦後の裁判を研究する上でも重要な手がかりになるとの見方を示した。

12日、731部隊ハイラル支隊元隊員の「身上申告書」の一部。(ハルビン=新華社配信/徐率)

12日、731部隊ハイラル支隊の元衛生兵、谷崎等さんの証言映像を示す研究員。(ハルビン=新華社配信/徐率)

12日、731部隊ハイラル支隊元隊員の「身上申告書」に記された部隊番号を示す研究員。(ハルビン=新華社配信/徐率)

12日、731部隊ハイラル支隊の元衛生兵、谷崎等さんの名が入った「身上申告書」資料。「尾崎等」の名で記録され、口述証言を裏付ける資料となっている。(ハルビン=新華社配信/徐率)

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