
6日、広島市の平和記念公園にある原爆ドーム。(広島=新華社記者/胡暁格)
【新華社広島8月7日】広島市では6日、原爆投下から81年を迎え、平和記念式典が行われた。これに先立つ5日から6日にかけては、高市政権の核兵器を巡る動きに抗議し、平和主義の堅持を訴える集会も相次いだ。
専門家らは、日本がこれまで「唯一の戦争被爆国」として反核の立場を強調してきたと指摘。一方、日本の右翼勢力には核保有への根強い志向があり、核兵器の直接保有だけでなく、核共有などを通じた事実上の核武装を模索する動きにも、国際社会は強く警戒する必要があるとの見方を示している。
5日、広島市の平和記念公園で集会に参加する市民。(広島=新華社記者/胡暁格)
広島と長崎は第2次世界大戦末期に原子爆弾を投下され、両市では毎年、犠牲者を追悼する式典が行われている。日本では被爆体験が強調される一方、戦争加害や原爆投下に至った歴史的背景は十分に語られてこなかった。高市首相も6日の広島での式典で、日本は「唯一の戦争被爆国」として「核兵器のない世界の実現に向けた努力を続けていく使命を担っている」と述べた。
その一方で、高市政権は発足以来、核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」とする「非核三原則」の見直しを含め、核武装を巡る議論の範囲を徐々に広げている。
高市政権発足直後の昨年11月、日本のメディアは、政権が2026年末までに予定する「安保3文書」の改定に際し、非核三原則の見直しを検討していると報じた。今年6月、自民党と連立政権を組む日本維新の会は、安保3文書の改定に向けた提言を政府に提出。非核三原則のうち「持ち込ませず」について、修正を含めた「現実的な検討」を求めるとともに、「核共有」についても議論を提起した。7月には小泉進次郎防衛相が、核兵器に関する政策を「タブーなく」議論すべきだと表明。同氏は昨年10月にも、次世代潜水艦の動力について「あらゆる選択肢を排除しない」と述べ、原子力潜水艦導入の可能性を示唆した。
こうした一連の動きについては、被爆国として反核を掲げる一方で、非核三原則に絶えず挑戦し、核保有の余地を広げようとしており、言行が一致していないとの批判が出ている。
高市政権の核兵器を巡る言動に対しては、日本国内からも反対の声が上がっている。参院事務局によると、政権が発足した昨年10月21日から今年7月28日までに、全国各地の少なくとも128の地方議会が、非核三原則の堅持を求める意見書を政府や国会に提出した。
5日、広島市の平和記念公園で集会に参加する市民。(広島=新華社記者/胡暁格)
日本メディアからも懸念の声が出ている。朝日新聞は社説で、非核三原則まで修正すれば、戦後の抑制的な防衛政策を転換してきた日本が周辺国にどのようなメッセージを送ることになるのかと問題提起した。東京新聞も社説で、非核三原則の見直しは地域の緊張を高めるだけだと批判した。
長崎では4日、32の市民団体が声明を発表し、非核三原則の堅持を求めた。「核のタブー」を破ることは、日本をさらに危険にすると訴えた。
6日、広島平和記念公園で抗議の声を上げていた市民の一人は、高市首相について「公の場ではもっともらしいことを言っているが、本心と実際の行動は全然違う。全く信用できない」と語った。