
「第1回杭州市銀齢eスポーツ大会」の開幕を前に、浙江省杭州市浜江区の偉業社区で開かれたeスポーツ教室で授業を受けるシニア受講者。(2025年撮影、杭州=新華社配信/潘良干)
【新華社杭州8月6日】中国浙江省杭州市では複数の社区学院(コミュニティーカレッジ)がシニア向けの「銀髪eスポーツ教室」を開設している。これまで若者だけのものとされてきたオンラインゲームが高齢者の生活に入り込み、脳の活性化やストレス解消、交流の新たな手段となっている。
同市浜江区は2016年から、社区学院を基盤に、区・街道・社区の3段階からなる運営体制を段階的に整えてきた。高齢者向けの学習拠点を全ての社区に行き渡らせ、学びの場を住民の「家のすぐそば」まで広げている。
高齢者教育をどう時代に合わせていくか。社区学院は、23年の第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)で正式種目に採用されたeスポーツに着目した。浜江区社区学院の夏厚勇(か・こうゆう)院長は「高齢者が関心を持てる形で、スマート時代への適応を後押ししたい」と語った。

浙江省杭州市浜江区の社区学院で、自ら作成した高齢者向けeスポーツ教材に目を通す第1期「銀髪eスポーツ教室」受講者の高立英(こう・りつえい)さん(63)。(6月24日撮影、杭州=新華社記者/鄭可意)
浜江区に戸籍を持つか、区内に居住する55歳以上の人を対象に募集をかけたところ、わずか3日で150人近い高齢者が申し込んだ。「銀髪eスポーツ教室」の開講当日には受講者60人余りが教室に集まり、最年長は82歳だった。
第1期の「銀髪eスポーツ教室」実施後、eスポーツ講座はモデル地区に指定された三つの社区に広がり、講師はいずれも第1期の受講者が担当した。その1人である高立英(こう・りつえい)さん(63)は同区晶都社区で講師を務め、人工知能(AI)ツールを使ってノートを整理し、携帯電話のメモアプリに1文字ずつ打ち込んで、高齢者が使いやすい全17章の教材を作り上げた。潘良幹(はん・りょうかん)さんも偉業社区でクラスを受け持っており、これまでに市内七つの区・県の高齢者向け学習拠点でボランティア指導を行ってきたと誇らしげに語った。同区ではこれまでに銀髪eスポーツ教室を7期開講し、300人余りが受講したほか、地域在住の講師8人を育成した。

浙江省杭州市浜江区で開かれた第1回「華数杯」銀齢eスポーツゲーム大会の会場で、試合に臨む受講者の潘良幹(はん・りょうかん)さん(68)。(2025年6月撮影、杭州=新華社配信)
現在、浜江区社区学院ではシニア層向けに230余りの講座を開設し、「文化・娯楽+(プラス)デジタル+心理+ウエルネス+自己実現」の体系を築いている。AI生成コンテンツ(AIGC)の活用や心理カフェ演劇(カフェで行う心理的テーマの演劇)といった講座を新たに加え、毎年200万元(1元=約23円)を超える専用予算を投じている。夏氏は今後について、社区学院が講座を区内全ての住民に順次開放、共有し、社区ごとの住民の特性に応じて講座の資源を柔軟に配分するとともに、誰もが利用できる提供体制を土台に、より多様で個々のニーズに合った学習サービスを模索していくと述べた。(記者/鄭可意)

浙江省杭州市浜江区で開かれた第1回「華数杯」銀齢eスポーツゲーム大会の会場。(2025年6月撮影、杭州=新華社配信)
浙江省杭州市で開かれた第2回浙江省中高年マインドスポーツ大会の開会式およびeスポーツ選手権の会場で、試合に参加した同市浜江区、拱墅(きょうしょ)区、銭塘区、上城区のシニア選手。(7月14日撮影、杭州=新華社配信/潘海松)