日本の新版防衛白書、高市政権の軍備拡大路線を反映

日本の新版防衛白書、高市政権の軍備拡大路線を反映

新華社 | 2026-08-05 12:30:00

 東京の国会議事堂周辺で抗議活動に参加した人たち。(4月19日撮影、東京=新華社記者/賈浩成)

 【新華社東京8月5日】日本防衛省は4日、2026年版防衛白書を公表した。白書は、いわゆる「安全保障上の脅威」をさらに強調するとともに、「新しい戦い方」や「防衛生産・技術基盤の強化」に関する記述を拡充しており、政策の重点も例年とは異なっている。

 専門家らは、作戦の在り方の転換や軍需産業の拡大を進め、継続的な軍備増強に道を開こうとする高市政権の意図が白書に表れていると指摘。日本が戦後体制の制約をさらに突き崩し、「軍事国家」への転換を加速させる危険な兆候だとの見方を示した。

 白書は第1部第4章に、「新しい戦い方をめぐる動向」という章を初めて設けた。無人機などの運用や人工知能(AI)技術の活用、持続的な対応能力の維持を掲げるとともに、宇宙、サイバー、電磁波の各領域にも軍事能力の構築を広げている。

 また「防衛生産・技術基盤の強化」を第4部として独立させ、前年版より記述を大幅に増やした。防衛産業の発展が経済発展や技術革新、民生への還元につながると強調し、装備品の共同開発の拡大や殺傷能力を持つ兵器の輸出、軍民両用技術の境界を曖昧にする動きを正当化する論拠としている。

 白書はさらに、いわゆる「外部からの脅威」を繰り返し強調し、陣営間の対立をあおるとともに、「同志国」との協力を強化する方針を示している。

 遼寧大学日本研究センターの陳洋(ちん・よう)客員研究員は、今回の白書は高市内閣が発表した初の防衛白書で、高市氏が就任後に推進してきた一連の軍備拡大政策を色濃く反映していると指摘した。

 陳氏はまた、日本政府が年内に「安保三文書」を改定する方針であることに触れ、今回の白書は改定の方向性を見極める重要な指標になると説明。今後5~10年に日本が防衛分野で重点的に進める政策を先取りしている可能性があると述べた。

 日本国内の有識者からも、日本政府が軍備の拡大を続け、戦後設けられてきた制約を次々と緩めることは、地域の平和と安定に寄与するどころか、日本を地域の緊張を生み出す側に変えるとの懸念が示されている。

 憲法学者の伊藤真氏は、日本が国全体を動員できる「戦時体制」の構築を目指していると指摘。その本質は、戦後掲げてきた「平和国家」から「軍事国家」へ日本を転換することにあるとの見方を示した。

 ここ数カ月、東京の国会周辺などでは、高市政権の安全保障政策に反対する抗議活動が相次ぎ、多くの市民が平和を訴え、軍備拡大への反対を表明している。参加者の一人は取材に対し、「高市政権はずっとうそをついている。やっていることの全てが、日本を一歩一歩戦争へ近づけている」と語った。

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