抗日戦争支えた「地下工場」、産業遺産として公開 中国陝西省

抗日戦争支えた「地下工場」、産業遺産として公開 中国陝西省

新華社 | 2026-08-05 17:09:30

宝鶏長楽塬抗日戦争産業遺跡に陳列された生産設備。(宝鶏=新華社記者/李庚辰)

 【新華社西安8月5日】中国陝西省宝鶏市にある長楽塬抗日戦争産業遺跡は、抗日戦争中に日本軍の空襲を避けるため築かれた地下工場を保存、公開した施設で、当時の生産設備や工場労働者の生活用品の展示を通じ、戦時下の産業活動を伝えている。

 同遺跡の前身は、沿岸部にあった民間企業の申新紡績工場。抗日戦争の勃発後、中国では多くの工場が戦火で破壊されるか、生産の継続が困難になった。同工場は1938年10月ごろ、内陸の宝鶏に移転した。40年1月には日本軍の爆撃に備え、陳倉峪(現在の長楽塬)で地下工場の建設を始め、翌年2月に完成させた。総面積は約4800平方メートルに上り、45年の抗日戦争勝利までに綿糸6万2千トンと大量の綿布を生産し、前線を支えた。

宝鶏長楽塬抗日戦争産業遺跡の壁面に並ぶ、当時の労働者の資料カード。(宝鶏=新華社記者/李庚辰)

 近年、申新紡績工場の産業遺跡は保存、整備され、訪れる観光客も増えている。全長約1キロの地下施設では、復元された紡績機械を見学できるほか、当時の工場労働者が使用していた牛革製トランクや機械修理用工具なども展示されている。

 遺跡をテーマにしたミュージカル「私の長楽塬」や短編ドラマ「長楽長歌」も制作された。「長楽長歌」関連動画の再生回数は累計2億回を超え、ネット上には「以前は戦場の英雄しか知らなかったが、後方で物資を生産することも祖国を守る行動だと分かった」といった声が寄せられている。(記者/李庚辰)

宝鶏長楽塬抗日戦争産業遺跡に陳列された生産設備。(宝鶏=新華社記者/李庚辰)

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