
7月29日、国家級エンボディドAI応用実証拠点の展示ホール内にあるモーションキャプチャーデータ収集エリアでデモンストレーションを行うスタッフ。(杭州=新華社配信/徐卓宇)
【新華社杭州8月5日】中国浙江省杭州市にある国家級エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)応用実証拠点はまるで未来の「ロボット職業訓練校」のようで、ロボットアームが器用にコーヒーカップをつかみ、人型ロボットが巧みに資材を仕分け、四足歩行ロボットが薄暗い坑道を模した空間を素早く行き交うなど、さまざまな「訓練」風景が見られる。
2カ月余り前に正式オープンした同拠点は、ロボットの「国家級職業技能訓練場」と業界内で呼ばれている。誕生の背景には、エンボディドAIが実験室から実用化へと進む際に直面するボトルネックを解消し、ロボットに実社会で真に必要な技能を身につけさせるという狙いがある。
同拠点は、実際の場面と仮想シミュレーションを組み合わせた両輪駆動型のテスト・検証モデルを初めて導入。140台以上のロボットを集めて、電力設備の巡回点検、物流搬送、ヘルスケア・介護など、40以上の実際に即した職業技能訓練シーンを構築している。
実データ収集の過程では、技術者が「遠隔操作」によってロボットに動作を繰り返し練習させ、操作が成功するたびにセンサーがそれを正確に記録・タグ付けし、モデル学習のための「生データ教材」とする。

7月29日、国家級エンボディドAI応用実証拠点の展示ホールに並ぶ各種ロボット。(杭州=新華社配信/徐卓宇)
中国で唯一の、エンボディドAI分野に特化した国家級応用実証拠点として、ここは訓練の場を提供するだけでなく、全国をつなぎ、川上の研究開発から川下の量産まで支援するハブとしての役割も担っている。
この「職業訓練校」を卒業したロボットたちは、すでに実際の現場で活躍している。今年の労働節(メーデー)連休期間(5月1~5日)には、全国初のロボットで編成された交通警察チーム「杭警智行」が同省杭州市内の西湖風景区で勤務した。街頭では、エンボディドAIロボットが2分で1杯のコーヒーを独力で入れ、変電所では、四足歩行ロボットが人間に代わって危険な環境での巡回点検を担うようになってきた。
この「訓練校」では、エンボディドAIロボットたちがコンセプトから製品化へ至る最終区間の克服を加速化している。