
寧夏回族自治区固原市の善家堡墓地から出土した青銅製の蒜頭壺。(固原=新華社配信)
【新華社銀川8月4日】中国寧夏回族自治区固原市の善家堡墓地(戦国時代の秦墓)の発掘調査でこのほど、約2300年前の穀物酒が液体の状態で残っていたことが確認された。原料や醸造方法も明らかになり、当時の秦で醸造技術が発達していたことを示す成果となった。研究成果は国際学術誌「Journal of Archaeological Science:Reports」に掲載された。

穀物酒の入った青銅製のつぼが出土した善家堡墓地の発掘現場。(固原=新華社配信)
穀物酒は、秦文化を象徴する青銅製の蒜頭壺(さんとうこ)から見つかった。つぼの中には古代の液体3740ミリリットルが残っており、研究チームが複数分野の手法を用いて分析した結果、戦国時代の秦でつくられた酒と判明した。秦の人々が穀物からつくった麹(こうじ)を用い、糖化と発酵を同時に進めていたことも分かった。
善家堡墓地は固原市原州区にあり、戦国時代に秦が築いた長城に隣接している。これまでに戦国時代の墓183基が発掘された。

穀物酒が入っていた青銅製のつぼと、内部から採取した液体試料。(固原=新華社配信)
酒が入っていた青銅壺には、内側に織物を張り、外側に有機質の泥を塗る二重の密封加工が施されていた。外部からの汚染が遮断されたため、2千年余り前の酒が良好な状態で残り、揮発も少なかった。中国国内でこれまでに公表された戦国時代の秦の酒類遺存の中では、保存状態が最も良く、得られる情報も最も多い資料だという。
今回の発見は、中国における穀物酒造りの長い歴史を裏付けるとともに、秦の中国統一以前の農業や飲食文化、手工業技術の発展を研究する上で、新たな実物資料となる。

穀物酒が入っていた青銅製の蒜頭壺。(固原=新華社配信)

穀物酒の入った青銅製のつぼが出土した善家堡墓地の発掘現場。(固原=新華社配信)