19日、男子ダブルスの準決勝で得点を喜ぶ馬竜(右)と許昕。(長沙=新華社記者/薛宇舸)
【新華社北京7月24日】中国湖南省長沙市で19日、2026年全国卓球選手権・ダブルスの決勝戦が行われ、馬竜(ば・りゅう)、許昕(きょ・きん)組が優勝し、新たな伝説が誕生した。
37歳の馬竜と36歳の許昕。卓球ファンから「竜蟒(りゅうもう)コンビ」と呼ばれてきたペアが5年ぶりに再結成した。対戦相手は彼らより10歳、あるいは20歳も年下の選手ばかり。馬竜、許昕組のスピードは全盛期ほどではないものの、試合運びの巧みさや勝負どころでの豊富な経験が最大の「武器」となった。
19日、男子ダブルスの決勝戦に臨む馬竜(右)と許昕。(長沙=新華社記者/薛宇舸)
2人が最後にペアを組んだのは21年の東京五輪だった。出場した団体戦ではダブルスの試合で1ゲームも落とさず、安定した強さで中国の金メダル獲得に大きく貢献した。今回、再びペアを組むきっかけとなったのは、馬竜の子どもが「父親がプレーする姿をもう一度見たい」と願ったことだった。そこで、馬竜は許昕に声をかけた。
かつてのパートナーと再びペアを組む上で感じた「大きな変化」について、馬竜は「若い頃と比べれば、確かに実力は落ちている」と率直に認めた。その上で「ただ、ダブルスは個人の力だけでなく、2人のコンビネーションも試される。彼がもう一度一緒にプレーしてくれることはとても重要で、他の人を誘っても引き受けてくれなかったかもしれない」と許昕への信頼を強調した。
子どもの願いをかなえるという思いだけでなく、卓球への情熱も2人を再びコートへと向かわせた。2人はわずか11回の合同練習で、初戦に臨んだ。「試合の組み立てを考えていても、年齢や体力、気力などの客観的な要因で、思う通りのプレーができないかもしれない。それでも、勝敗にかかわらず、コートでは一球一球に全力を尽くすだけだ」という許昕の言葉には、試合に向き合う2人の姿勢が表れていた。
19日、優勝を喜ぶ馬竜(左)と許昕。(長沙=新華社記者/薛宇舸)
2人が勝ち進むにつれ、インターネット上では「私の青春が帰ってきた」「スーパーショット達成!」「予定変更、優勝を狙おう」「この調子なら次は五輪を目指すしかない」との声が相次いだ。
馬竜は「コート上での闘志や集中力は若い選手に引けを取らず、むしろそれ以上かもしれない。当初、誰も私たちがここまで勝ち進むとは思っておらず、ただ遊びに来ているだけだと思われていたかもしれない。しかし、いざコートに立てば、1ポイント1ポイントに集中してプレーした」と述べた。
19日、優勝を喜ぶ馬竜(左)と許昕。(長沙=新華社記者/薛宇舸)
馬竜は優勝後、若い選手たちに心理的なプレッシャーとの向き合い方についてアドバイスを送った。「私たちも若い頃は緊張したもので、一歩一歩試行錯誤を重ねてここまでやって来た。成功の経験もあれば失敗から得た教訓もあった。時にはその壁を打ち破るのは簡単でも、気持ちの切り替え方は人それぞれ。その壁を乗り越えられるかどうかが、その後の競技人生を左右することもある」