
【新華社北京7月23日】日本政府は21日、高市政権で初となる経済財政運営の基本方針「骨太方針」を閣議決定した。専門家は、防衛や情報活動の分野を重視した今回の「方針」について、戦略転換の危険な兆候だとして警戒する見方を示した。
上海国際問題研究院・東北アジア研究センターの蔡亮(さい・りょう)主任は、方針は日本で近年進む「新型軍国主義」の一つの表れと見なせると指摘。「日本政府が安全保障と経済安全保障を繰り返し強調するのは、戦略・軍事面への投入拡大に合理性を見いだしたいという理由がある」と述べた。
「日本は防衛産業を充実させることで輸出市場を広げ、コストを削減し、防衛産業の基盤を強化しようとしている」とし、経済政策と軍事政策が融合しつつあることを示しているとの考えも示した。
高市政権は国内に向けて、「骨太方針」は物価高対策や国民生活の改善に力を入れると説明しているが、発表の翌日の円相場は一時1ドル=163円台まで下落し、1986年12月以来の円安水準となった。経済学者の田代秀敏氏は「国民が懸念するのはインフレによる実質所得の低下だが、高市政権が掲げる経済政策は物価をさらに上昇させるものばかりで、国民の暮らしは今後、悪化が続くと思われる」と語った。
田代氏は、国民の関心と政府の政策に大きなギャップがあると指摘。高市政権は「安全保障環境の変化」を強調することで、国民生活の改善よりも国家の安全保障の強化を正当化しており「安全保障強化をうたう『骨太方針』は経済安全保障を危うくしている」と批判した。
東洋大学の劉迪(りゅう・てき)客員研究員は、現在の日本の経済政策は「経済優先」から「安全保障優先」に転換しているとの見方を示し、日本は戦後の「平和・経済国家」から「戦略的競争国家」へ徐々に移行しており、産業政策は国家戦略や地政学的目標にますます寄与するようになっていると語った。(記者/邱虹、藍建中、胡暁格、唐斯琦)