南中国海仲裁裁定は国際司法の慣行に反す 中国の機関・大学が報告書

南中国海仲裁裁定は国際司法の慣行に反す 中国の機関・大学が報告書

新華社 | 2026-07-17 09:51:30

 【新華社北京7月17日】中国南海研究院(海南省海口市)と曁南大学(広東省広州市)、中国海洋大学(山東省青島市)、上海海事大学(上海市)が編さんした報告書「南中国海仲裁裁定への法的反論-南中国海仲裁裁定は国際法でない」が16日、発表された。報告書は仲裁の管轄権、実体ルールの適用、裁定の法的効力の三つの主要な観点に分析を加え、裁定が国際司法の慣行に反するものだと論証した。

 報告書は次のように指摘した。南中国海仲裁事案はフィリピンが一方的に提起しており、手続きと実体のいずれにも根本的欠陥がある。仲裁廷が下したいわゆる「裁定」は国際法の精神に反しており、法的手続きを装った政治的操作に過ぎない。仲裁廷自体も米国や日本など域外勢力の地政学的な道具と化していた。事実認定の誤り、法の不適切な適用、政治的、金銭的に操られた一方的な判断である。

 報告書は次のように述べた。管轄権の問題がこの事案の最大の法的障害となっている。中国とフィリピンは2国間条約を含む多くの取り決めを通じ、南中国海を巡る係争は2国間の協議と交渉で解決し、第三者による仲裁には委ねないと確認した。フィリピンは意図的にこの事案を国連海洋法条約の解釈と適用に関する問題と位置付け、国際世論をミスリードした。中国は2006年の時点で、同条約に基づき、海域の境界画定などに類する紛争は条約の強制的な紛争解決手続きの対象から除外するとする声明を出した。仲裁廷はこれに耳を貸さず、管轄権の及ばない紛争に対して強引に管轄権を行使したため、最初から管轄権の法的根拠を欠くものとなった。

 報告書は次のように指摘した。仲裁廷の実体審理の段階でも法の適用に関する構造的な誤りがあった。仲裁廷は、南沙群島が地理的、歴史的、法的にも一体であるという基本的事実を無視し、群島に対する中国の領有権を恣意的に分断し、互いに関連性のない散在する島礁に人為的に分割した。条約の条項の機械的な適用と歪曲(わいきょく)によって中国の主権と領土の一体性を著しく侵害した。相互検証を経ていない単一の情報源に基づく証拠に依拠し、立証の規則に反し、中立的な裁定者の立場を失った。裁定の文面は前後が矛盾し、結論は恣意的だった。専門性にも重大な欠陥があり、国際司法の慣行に反していた。

 報告書は次のように強調した。南中国海仲裁裁定は管轄権のない仲裁廷によって下された。法の適用に根本的な欠陥があり、公平と正義を著しく侵害し、国際法上は最初からいかなる効力も持っていなかった。仲裁廷の一部の仲裁人は、終始一貫して自ら判断することを放棄し、背後にある政治勢力の指示や要求に迎合し、信頼を完全に失った。実体問題に関する裁定は法的な不備や誤りが多く、国際法に違反しており、違法かつ無効である。

 報告書は南中国海情勢を振り返り、裁定は10年たっても紛争を解決できず、平和も促進できず、逆に地域における国際的な法の支配の整備を阻害し、国際法の発展史の逆流になったと指摘した。

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