8日、南中国海黄岩島海域をパトロールする中国海警局の艦艇「海陵」。(ドローンから、南中国海=新華社記者/王鵬)
【新華社北京7月14日】いわゆる「南中国海仲裁裁定」から10年となるのに合わせ、フィリピンは米国や日本など一部の域外国と結託して共同声明を発表した。同裁定はそもそも、法律の皮をかぶった政治的茶番にすぎない。だが、こうした拙劣極まりない政治的パフォーマンスによって、フィリピンは不法な主張を既成事実化し、中国を中傷して圧力をかけようとしている。自国の利益のために南中国海の平和と安定を損なうこのような行為は、結局、自らに災いを招くだけだ。
同裁定は、当初から合法性と正当性を欠き、事実認定や法の適用にも重大な欠陥があり、数多くの誤りがある。「国家の同意」や「合意は守られなければならない」といった国際法の基本原則に背き、国連海洋法条約そのものに違反しているほか、南中国海を巡る基本的事実にも反している。中国は同裁定を受け入れず、承認しない。また、これに基づくいかなる主張や行動にも反対し、受け入れない。この立場は国際社会の幅広い支持と理解を得ている。
フィリピンは、この裁定がそもそも違法かつ無効で、何ら拘束力を持たない紙くずにすぎないことを承知していながら、なおも金科玉条のように扱っている。こうした欺瞞(ぎまん)的な行為の背後には、同裁定を後ろ盾に、国内立法や海上での行動、世論操作などさまざまな手段を通じて、自らの不法な主張を押し通そうとする思惑がある。
南中国海黄岩島のサンゴ礁。(5月20日、ドローンから、南中国海=新華社記者/陳斌)
米国や日本などの域外国が同裁定をことさらに持ち出す目的は、これを口実に南中国海問題へ介入し、同海域での軍事配備を強化することにある。こうした軍事化の動きや威圧的な行動こそ、現在の南中国海の平和と安定を損なう主な要因となっている。
事実が示す通り、同裁定は中国とフィリピンの間の海洋問題を解決せず、フィリピンが領土や海洋を巡る主張を拡大するための道具となり、地域の対立を激化させた。さらに、域外勢力が南中国海の情勢をかき乱す口実を与え、中比関係と南中国海の平和と安定を妨げる障害となっている。米国やフィリピンなどが不法な同裁定をことさらに取り上げ続けることは、地域の平和と安定を求める流れに逆行し、発展と繁栄を求める域内諸国と人々の願いにも反する。その企てが成功することは決してない。
中国の南中国海における領有権と海洋権益は、歴史的にも法理上も十分な根拠を有し、いかなる状況でも同裁定の影響を受けない。フィリピンに対し、一日も早く誤りに気付いて正しい道に戻り、中国や他の東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と共に、平和で安定した地域環境づくりに積極的な役割を果たすよう忠告する。また、米国や日本などの域外国に対しても、事実をねじ曲げ、もめ事を引き起こし、対立をあおるのをやめ、南中国海に静けさと平和を返すよう求める。