
【新華社北京7月12日】中国外交部は12日、一部の国がいわゆる「南中国海仲裁裁定」から10年を喧伝(けんでん)したことを受け、次の声明を発表した。
米国、フィリピン、オーストラリア、カナダ、エストニア、ドイツ、イタリア、日本、ラトビア、リトアニア、ニュージーランド、ルーマニア、スロベニア、英国が7月12日にいわゆる「南中国海仲裁裁定」から10年に合わせて共同声明を発表したことに対し、中国外交部は次の通り厳正に声明する。
一、中国は東沙群島、西沙群島、中沙群島、南沙群島を含む南中国海の島々に対して主権を有する。中国の南中国海の島々は内水、領海、接続水域、排他的経済水域(EEZ)、大陸棚を持つ。中国は南中国海において歴史的な権利を持つ。中国の南中国海の島々に対する主権と南中国海での権益は、長い歴史の中で確立された。早くは紀元前2世紀の前漢時代に、中国人は南中国海を航行し、長期的な実践の中で南中国海の島々を発見した。中国は最も早く、かつ持続的、平和的、有効的に南中国海の島々と関連海域に対して主権と管轄権を行使してきた。南中国海の島々が中国に属することは、早くから国際社会の普遍的な共通認識になっている。
二、南中国海は世界で最も安全な海上交通路の一つであり、航行と飛行の自由にいかなる問題も生じたことはない。中国は南中国海における領有権と海洋権益を揺るぎなく守り、南中国海の平和と安定を確固として擁護している。一部の国による権益侵害や挑発に対し、中国が講じる措置は自国の権益を守るためであり、合理的かつ合法で、専門的かつ抑制的である。米国などの域外国は南中国海で軍備を強化し、しゃにむに走り回り、対立をあおり続けている。こうした軍事化と威圧的行動こそ、現在の南中国海情勢が直面する主要な挑戦である。
三、陸地の領土問題は国連海洋法条約の対象でない。海洋境界に関する紛争は、2006年の中国による国連海洋法条約第298条に基づく声明によって同条約の強制的紛争解決手続きから除外された。領土問題と海洋境界に関する紛争について、中国は一方的に押し付けられたいかなる紛争解決案も受け入れない。中国は今後も、国の主権と領土保全の尊重、平和的な紛争解決の原則を含む、国連憲章によって確認された国際法の基本原則と国際関係の基本準則を順守し、直接の当事国と歴史的事実を尊重した上で、国際法に基づき、交渉と協議を通じ、南中国海を巡る紛争を解決し、南中国海の平和と安定を守り続けていく。
四、「南中国海仲裁」事案に関する中国の立場は明確で、一貫しており、揺るぎない。「南中国海仲裁」事案は「国家の同意」「合意は守られなければならない」などの国際法の基本原則に背き、国連海洋法条約そのものに違反し、南中国海の基本的事実にも反している。いわゆる「裁定」は違法かつ無効で、拘束力を持たない紙くずに過ぎない。中国は「裁定」を受け入れず、承認せず、これに基づくいかなる主張や行動にも反対し、受け入れない。中国の南中国海における領有権と海洋権益は、いかなる状況下でも「裁定」の影響を受けない。
五、「裁定」はこの10年、中国とフィリピンの海洋問題を解決するどころか、フィリピンによる領土・海洋拡大の主張の道具となり、地域の矛盾を激化させ、域外勢力が南中国海問題に介入し、情勢をかく乱する口実となり、中国・フィリピン関係と南中国海の平和と安定に影響を及ぼす足かせとなってきた。「裁定」の基準を適用すれば、多くの国の島礁は海洋権益を主張する根拠を失う。試しに問うが、「裁定」を支持する一部の国は、自国の島礁に関する海洋権益を自ら放棄したのか。関係国が違法な「裁定」を喧伝し続けることは、地域の平和と安定という大勢に一致せず、発展と繁栄を求める地域の国々と人々の願いとも相反する。たくらみが思う通りになることは決してない。われわれは関係国に対し、南中国海における中国の領有権と海洋権益を確実に尊重し、南中国海問題でいざこざを引き起こすのをやめ、南中国海の平和と安定を損なうのをやめるよう促す。