旧日本軍「516部隊」の隊員記録を初公開 化学戦犯罪裏付け

旧日本軍「516部隊」の隊員記録を初公開 化学戦犯罪裏付け

新華社 | 2026-07-07 15:17:00

3日、516部隊の「身上申告書」資料。(ハルビン=新華社記者/何山)

 【新華社ハルビン7月7日】中国黒竜江省ハルビン市の侵華日軍第七三一部隊(731部隊)罪証陳列館は5日、旧日本軍の化学戦部隊「516部隊」の隊員らの履歴を記した「身上申告書」資料を初めて公開した。中国が近年、国境を越えた調査を通じて日本から収集した重要な軍歴資料で、旧日本軍による化学戦犯罪を裏付ける新たな証拠となる。

 516部隊は関東軍化学部の通称で、旧日本軍が中国に設立した化学戦専門の部隊。黒竜江省チチハル市に駐屯していた。今回公開された「身上申告書」は計148ページで、同部隊の108人分の個人情報を収めている。対象者は軍属、技術将校、軍医、獣医、化学兵などで、軍内での配置・転属の履歴や戦後の復員までの過程が詳しく記されている。

3日、516部隊の「身上申告書」資料。(ハルビン=新華社記者/何山)

 資料からは、旧日本軍の生物戦・化学戦関連部隊が人員や技術を通じて結び付いていた実態も明らかになった。隊員の一人、楠博の「身上申告書」には、516部隊で研究・試験に従事し、さらに100部隊教育部で家畜伝染病に関する業務訓練を行ったことが記されている。一部の資料には、隊員が毒ガス関連の業務に従事していたとの記載もあり、516部隊が化学兵器の開発や野外実験に関わっていたことを直接裏付ける内容となっている。

 侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館の金士成(きん・しせい)研究員は「これらの資料は、人員の配置や転属の記録から、旧日本軍が人員のやりとりや技術共有を通じて、人間、家畜、環境を対象とする生物・化学戦の一体的なネットワークを築いていたことを示している」と述べた。

3日、516部隊の「身上申告書」資料。(ハルビン=新華社記者/何山)

 専門家は、「身上申告書」によって516部隊と日本の陸軍科学研究所、陸軍軍医学校などとの頻繁な業務上のつながりが確認されたと指摘。旧日本軍の化学戦が、研究開発、訓練、後方支援などを組み込んだ組織的な国家犯罪であったことを改めて示す資料だとしている。

3日、516部隊の「身上申告書」資料。(ハルビン=新華社記者/何山)

3日、516部隊の「身上申告書」資料。(ハルビン=新華社記者/何山)

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