
5日、ハルビン市で開かれた「黒盒七三一」の出版発表会。(ハルビン=新華社配信)
【新華社ハルビン7月6日】中国黒竜江省ハルビン市で旧日本軍731部隊の犯罪行為を研究、展示する侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館は5日、全民族抗戦(盧溝橋事件から始まった全面的な抗日戦争)の勃発から89年を迎えるにあたり、日本軍の細菌戦を全面的に暴いたノンフィクション「黒盒七三一」の出版発表会を開いた。
「黒盒」は中国語で「ブラックボックス」を意味する。同書は陳列館が独自に明らかにした事実や史料写真など初めて公表される内容を含み、731部隊の犯罪行為の動かぬ証拠の数々を整理している。
今年は中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争の勝利から81年にあたり、東京裁判の開廷から80年、ハバロフスク裁判の開廷から77年でもある。今回の発表会は陳列館と上海交通大学出版社が共同で主催し、専門家や学者100人以上が出席した。

5日、ハルビン市で開かれた「黒盒七三一」の出版発表会。(ハルビン=新華社配信)
発表会では、著者で陳列館2級研究館員の金成民(きん・せいみん)氏が執筆の過程を紹介した。金氏はこれまで30回以上日本に赴き、元隊員を訪ねて証拠を収集。400時間以上に及ぶ口述証言の映像資料を保存したほか、証拠となる物品2万点以上、記録文書・史料30万ページ以上を集めた。
金氏は「黒盒は731部隊内部の核心的機密、人体実験の暗黒の檻(おり)を指すとともに、米国が戦後、細菌戦のデータを得るために日本の戦犯と裏取引をし、歴史の真相を隠蔽した『密室処理』を比喩している」と説明。同書は歴史ドキュメンタリーの手法と文学的叙事表現を織り交ぜ、黒盒の秘密から特別移送、人体実験に至る全貌を国内外の記録をもとに再現するとともに、戦後訴訟や化学兵器の被害者などの問題にも焦点を当てたとし、真実を求め、平和を守ってきた国内外の学者の紆余曲折を記録していると語った。(記者/楊思琪、何山)